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「水性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水性の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
着しているものではないし、それに櫨木には、パルミチン酸を多量に含んでいるので、弾水性があるからだよ。表面から裏側に滲み込んだ水が、繊毛から滴り落ちて、その下が櫨....
十二支考」より 著者:南方熊楠
らく、我今善法を退失せるは皆衆生に由《よ》る。この返報に世間あらゆる地行、飛行、水性の衆生を一切害し尽すべき動物に生まれ変らんと。この悪誓願を発して死んだところ....
地球要塞」より 著者:海野十三
それが伸びて、岩壁のパイプの蓋とぴったり合う。こうすれば、艇内と岩壁の中とが、耐水性に保たれるのであった。あとは、艇のパイプの蓋を開き、それからその奥に見える岩....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て信州の諏訪へ来て物売りを致しておりますようなわけでございます。女というものは、水性《みずしょう》なものでございますから、男次第でどうにでもなります。ほんとうに....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
って立つだけに、この駅では、指折りのあだっぽい女であったことは疑いがないらしい。水性《みずしょう》のお玉さんは、誰にも愛嬌を見せるように、米友にも最初から愛嬌を....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
異様に乱れ出して来るのである。それが近ごろは、だんだん嵩《こう》じて来た。お絹が水性《みずしょう》であることは万々承知で出してやりながら、あとに残された時に、神....
人生における離合について」より 著者:倉田百三
やすい」という性質は一方また「離れやすい」という性質にもなるので感情過多いわゆる水性ということは人生の離合の悲劇を避けるためには最もつつしまねばならぬことだから....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
合わなかった。一般に謹倹力行を尊敬しながら、何故かそれが身につかぬ。この文人的、水性的素質が子供のころから私はあらわれており、父のひそかな憂いであったのではある....
妖怪学」より 著者:井上円了
なる、炎は胸をこがすわけにて、夫婦相争ってやまざればなりという。また、男火性、女水性なるも大凶なり。なんとなれば、これまた水火相いれざればなり。また、天気を予知....
食道楽」より 著者:村井弦斎
を促す。 ○水瓜《すいか》、冬瓜《とうがん》、芹《せり》、独活《うど》の如きは利水性にて小水を促す。妊婦の初期には禁ずべし。 ○牛蒡、蕪根、豆類の如きは醗酵性食....
はつ恋」より 著者:神西清
仕向けるのだった。 「わたし、コケットなのよ。人情なんかないわ。まあ、役者向きの水性なんだわ」と、彼女はある日、わたしのいる前で、彼に言ったことがある。――「あ....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
縁起に曰く、八幡太郎この地の山窟に安倍の残党を退治せられた時、自分は火性で本年は水性なれば、寺僧をして増歳の祭をなさしめた処、翌六月朔日不思議にも雪一重降って川....