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「水楢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水楢の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
いった。暗灰褐色の樹皮が鱗状《うろこじょう》に剥《む》き出しかけている春楡の幹、水楢《みずなら》、桂《かつら》の灰色の肌、鵜松明樺《さいはだかんば》、一面に刺《....
晩夏」より 著者:堀辰雄
るようなものは何物もなかった。一箇処、岸の崩れたところがあって、其処に生えていた水楢《みずなら》の若木が根こそぎ湖水へ横倒しにされながら、いまだに青い葉を簇《む....
莢豌豆の虫」より 著者:佐藤垢石
も脈釣りで流した。けれども、一度も当たりがない。 ふと、眼の前の空間をみると、水楢の枝から青虫が一匹ぶら下がった。前にも書いた榎から、青虫が垂れ下がった姿と同....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
るのを待っていた。日蔭は少し寒いし日向は少し熱い。晴れた青空に拡がる丈枝を伸した水楢などの大木の若葉が、日光に透き徹って豊麗な生々した黄金色に冴えている。飛び交....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
舎を見るに及んで、安心したように吃驚しない人はあるまい。鐘釣温泉に来たのだ。湯は水楢などの大木が茂っている川べりの岩壁の下からだぶだぶ湧き出して、清浄な砂を底と....