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「水温〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水温の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
出されて一入《ひとしお》、警戒は厳重であった。 留守組の観測班員は、捕えた気象水温その他の数値を刻々と博士に報告した。 「諸君」 と、博士がマイクを執《と》....
発掘した美女」より 著者:坂口安吾
。夏とはいえ、海抜七百九十|米、気温は平時二十二度ぐらいである。この谷川はわりと水温が高いというが、それでも谷川である。東京の水道の水とは話がちがう。 そのう....
保久呂天皇」より 著者:坂口安吾
その中央に一間半に三間の石造りの水槽があって霊泉がコンコンとわいているが、それは水温十九度で夏の季節でも利用する者はほとんどいない。片隅に一般家庭の風呂オケの倍....
温浴」より 著者:坂口安吾
だな、という当然なことが、その時になって、はじめて納得できた始末だが、体温と同じ水温なら入浴は快適だという結論も得たのである。 しかし家族たちはヌルすぎるとい....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ためしである。 父とは同国の出身で、夙くから病気療養に対するその効用を認めて海水温浴を主唱し、少しは世に知られていた医家があった。西岡である。西岡は不幸にして....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
明すれば、神様に同情したくもなろうというもの。よって五十鈴川で顔を洗い手を洗う。水温は山中の谷川に比較すれば問題にならぬほど、生ぬるい。伊東の音無川は河床から温....
魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
きても水源地方から雪解水を送り下す間は、摂氏の七、八度から十度内外を上下するほど水温が低いため、寒水と同じ位に冷たいからだ。 そんなわけで、利根川の鰍は上流地....
香魚と水質」より 著者:佐藤垢石
ない。いろいろの方面に趣味を求めて進んでいく。そこで食品の特質に興味を持つ人は、水温と魚の骨の硬軟に微妙な関係のあることを知っておかねばならないのである。爽涼、....
香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
温泉の松川、河津の河津川、下田の稲生沢川などは南国の流れである。 早春の頃から水温が高くなるので、鮎が海からくる季節が早い。これらの川で探る鮎の餌釣りは暖国四....
利根の尺鮎」より 著者:佐藤垢石
対岸で、本流へ合するのは、谷川の渓水を集めて下りきたった赤谷川である。赤谷川は、水温が割合に高いために、後閑まで旅してきた本流の鮎は、この支流へは、遡上しなかっ....
姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
の羽に見るあの清麗な光沢をだしたものが、至味とされている。 殊に、鰍の味と川の水温とに深い関係があった。上越国境の山々が初冬の薄雪を装い、北風に落葉が渦巻いて....
冬の鰍」より 著者:佐藤垢石
。常陸国の久慈川上流白根連峰の東側に流れる早川で漁れるものも見事である。どの川も水温が低いためであると思う。 鰍は一月、二月が産卵の季節である。この卵は奥山の....
美味放談」より 著者:北大路魯山人
じれない。ところが法を心得ているものには実に簡単だ。その第一のコツは、自分の手を水温くらいに冷たくしておくことだ。そしてこの冷たい手でうなぎの尻の部分を軽く握る....
西航日録」より 著者:井上円了
。リズバーン中学内には、生徒のために構内に一宇の遊泳場を設け、冬時は蒸気をもって水温を高め、四時校内にて遊泳の自在を得る設備あり。そのほか学校参観に関する所感は....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
赤道を横断す。余の今回の旅行において、赤道横断はまさしく第四回目なり。この日、海水温度を検するに八十度、室内空気の寒暖も同じく八十度を算す。乗客はじめて炎暑を訴....