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「水火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水火の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
報恩記」より 著者:芥川竜之介
使って下さい。わたしはどんな場合にも、きっとあなたを離れません。あなたのためには水火にも入ります。あの『えそぽ』の話の獅子王《ししおう》さえ、鼠《ねずみ》に救わ....
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
うっと見回された。 そこに居並んでいる百に余る成年は、皆自分の意志によっては、水火をも辞さない人々であることを思うと、彼は心の内からこみ上げて来る、権力者に特....
藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
。 藤十郎 (書抜きを読みながら形を付けてみる)かくなり果つるからは、たとい水火の苦しみも……。(工夫付かざるごとく、書抜きを投げ出して考え始める。立って女....
日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
脈)と両々|対峙《たいじ》しているところは、日本山岳景でも、他に比類のないほど、水火両岩の区別が鮮明に、かつ両岩の特相が著しく対照されているところで、赤石白峰山....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
るだろうかというのだった。ドレゴは反駁《はんばく》して、エミリーは水戸のためなら水火も辞せない女だから、秘密を他へ洩らすようなことは絶対にないと力説したが、水戸....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
け畏ろしい。法蔵比丘の超世の願いは思えば想うほど畏ろしい。その願いを遂げるための水火の中での数えきれないほどのあの苦行を思うときに。今や善き人の仰せを承って十字....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
んで、錬磨の功を積むのだそうでありまする。 修錬の極致に至りますると、隠身|避水火遁の術などはいうまでもございませぬ、如意自在な法を施すことが出来るのだと申す....
鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
れは日本人が体が小さく、敏捷であったが為である。 忍術の根本は五遁にある。即ち水火木金土だ。 ところで葉迦流は水遁を主とし、葉迦良門の開いたもので、上杉謙信....
岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
付けるそうでございますが、意味は同じだと存じます。天は唯一絶対ですが、その功用は水火木金土、その気候は春夏秋冬、日月星辰を引き連れて、風師雨師を支配するものと、....
剣侠」より 著者:国枝史郎
御厨子に籠りあるという 移り変わるがならわしじゃ 命はあれど形はなく 形は本来地水火じゃ 三所に移り元に帰し 命はあれど形はない それはこういう歌であった。 ....
入れ札」より 著者:菊池寛
召捕られ、七八人は何処ともなく落ち延びて、今残っている十一人は、忠次のためには、水火をも辞さない金鉄の人々だった。国を売って、知らぬ他国へ走る以上、この先、あま....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
に、ギリシャに自然哲学者が出まして、宇宙及び人類の生成について考え万物の本源を地水火風の四元素に帰し、この四元素が離合集散して万象を形成して居るのだという所謂機....
妖怪学」より 著者:井上円了
やまざればなりという。また、男火性、女水性なるも大凶なり。なんとなれば、これまた水火相いれざればなり。また、天気を予知する法に、丙の日大風あれば必ず火災あり、丁....
活人形」より 著者:泉鏡花
しょう。あの探偵泰助|奴がむくむくと起き上る処でございました。「え!」 幾度か水火の中に出入して、場数巧者の探偵吏、三日月と名に負う倉瀬泰助なれば、何とて脆く....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
てはならないのですか。 一体詩人はなんでみんなの胸を波立たせるのです。 なんで地水火風に打ち勝つのです。 その胸から迫り出て、全世界をその胸に 畳み込ませる諧調....