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「水無瀬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水無瀬の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
の肥田から若きものの芽を芽出たしめるという。 生命の耕鋤順環の理が信ぜられた。水無瀬女は、豊かな山に生れ、しかも最初に生れた総領娘なので、充分な手当と愛寵の中....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
るとして、半蔵から寄せた歌稿の中にある。伊之助はこれを読みさして、水無川ともいい水無瀬川ともいう河原の方に思いをはせ、宮峠のふもとから位山を望む位置にあるという....
播州平野」より 著者:宮本百合子
藪、山裾へと視線をやった。真面目に気づかわしげにその方角をみた。その竹藪のかげに水無瀬川の、大きい河床がかくされているのであった。 六七年前の梅雨時分、ひろ子....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
々雪の降る気候に向って、行く事も出来ませんから、人知れず千島村という処へ参って、水無瀬の神社の片傍の隠家に身を潜め、翌年雪も解け二月の月末に越後地へ掛って来ます....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
あり。午後四時頃まで実に晴れ渡って、沖を宇部へ通う曳船が重く並んで通るのが見え、水無瀬島の方もよく見え、いい景色でした。水無瀬島と野原の浜とをつなぐ工事が起され....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
来とひうちごろの生えた砂山がありますでしょう? あすこはまるで小公園ね。すっかり水無瀬島から下松から室積が展望されますね、ああ気持がいい、いい気持、と私はよろこ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
られ、『千五百番歌合』が行われ、『新古今集』の撰が行われ、その間にも頻々と仙洞や水無瀬の離宮などで歌合が行われるようになって、歌人たちがはじめて世に在るの思いを....
私本太平記」より 著者:吉川英治
せをお待ちしよう」 と、道をなお、小一里ほど、北へとった。 山崎の麓である。水無瀬ノ宮の址があり、古い宿駅の一つがあった。西のいくさといえば、いつも軍馬は、....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
てまたやや行詰まったという状態に達すると、すなわち新味のある誹諧が飛出して来た。水無瀬の離宮の風流の御遊びがいと盛んであった際には、古来の歌道の柿の本に対立して....