水筒[語句情報] » 水筒

「水筒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水筒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
とう》を巻いて左の肩からかけて、麻のゲエトルをはいて、腰に弁当の包《つつみ》やら水筒やらをぶらさげている。 能勢は、自分と同じ小学校を出て、同じ中学校へはいっ....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
一本のマニラに火をつけ、夜もすがら気楽に警戒しよう。もし喉《のど》の渇いた時には水筒のウイスキイを傾ければ好い。幸いまだポケットにはチョコレエトの棒も残っている....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
もう跡はわけがないから弁当にしようということにして桐の蔭に戻る。僕はかねて用意の水筒を持って、 「民さん、僕は水を汲《く》んで来ますから、留守番を頼みます。帰り....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
百機ぐらいは恐ろしくないらしい。そこで追いたてるようにしてフスマ障子をあけさせ、水筒等を運び入れ、昌彦も壕内へ移させる。 ◯この日ラジオが停電で黙ってしまい、東....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
* 従軍記者の携帯品は、ピストルのほかに雨具、雑嚢または背嚢、飯盒、水筒、望遠鏡で、通信用具は雑嚢か背嚢に入れるだけですから、たくさんに用意して行く....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
。腹はすいているが、食いものはない。せめては水でも飲もうと、四人は肩にかけている水筒をとって飲みはじめたが、午飯のときの飲み残りぐらいでは足りないので、僕は門前....
一坪館」より 著者:海野十三
だ朝の七時であったが、人影はさらに見えない。みんな銀座を忘れてしまったのかなあ。水筒の水をすこしのんでから、源一は腰をかがめて、焼けあとの一坪を整理にかかった。....
恐竜島」より 著者:海野十三
に生命をひろって一夜は明けはなれたが、これから先、いつまでつづく命やら。玉太郎は水筒《すいとう》一つ、缶詰一つもちあわせていない。前途を考えると。暗澹《あんたん....
超人間X号」より 著者:海野十三
「よし、ぼくが、のませてやる」 羽黒は、リュックを背中からおろして、さっそく水筒《すいとう》の中に入れている葡萄酒をとりだし、ニュウムのコップについで、博士....
地球要塞」より 著者:海野十三
掌《てのひら》に、三つの黒い丸薬をのせた。 「水、水を早くくれ」 オルガ姫は、水筒の水を、大きなコップに三分の一ほどついだ。 私は丸薬を掌にのせたまま、まず....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
いったいどんなになっているのであろうか。 三人は、そこで持ってきた握飯をたべ、水筒から水をのんで元気をつけた。 それからいよいよ中へ入っていったのである。 ....
怪塔王」より 著者:海野十三
まらん。なんて暑いのだろう。のどが乾いて、からからだ」 兵曹長は、座席の下から水筒をとりだし、目をつぶって、がぶがぶとうまそうにのみました。 ふと気がついて....
豆潜水艇の行方」より 著者:海野十三
は、べつにかんしんすることはないさ。コレラのはやる土地へいくには、かならず、水を水筒に入れてもっていくのと同じことだ。これからは、防毒面なしでは、外があるけない....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
やや下方に、ざあ、ざっと水の流るる音、これから上は、残雪の他、水を得られないとて水筒に充し、一直線にこの急坂を登る。 一岩を踏むと、二つも三つも動く、中には戛....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
頭の上まで来ていることに気がつく。秋の日に照らされて心持ちなまなましい気を失った水筒の水が、握飯を食い終えた喉を下ってゆく。昼飯を終えた眼に静かに見渡すあたりは....