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「水紋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水紋の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
ない、どこか冴え切って、鋭く物に迫るところがある。鰭一つ動かすときは、おそらく、水紋が一つ描かれ、水楊の葉が一枚散り、谷の中には大入道のような雲がぬうっと立ち昇....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
、その人の顔がある。が、水の皺が揺っては消し揺っては消す――そうかと思うと、その水紋の揺めく綾が、ちらちらと目になって、瞳が流るるようでもある。ソレ鼻、ソレ口、....
わかれ」より 著者:国木田独歩
淀むところは陰暗く、岩を回れば光景瞬間に変じ、河幅急に広まりぬ。底は一面の白砂に水紋落ちて綾をなし、両岸は緑野低く春草煙り、森林遠くこれを囲みたり。岸に一人の美....
方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
に熱いものを感じた。と、みるみる、写真も髷もいびつに傾いでゆき、ただ視野をふさぐ水紋を見るばかりになった。 (お母さまが、いまお祖母さまの顔のなかに生きている…....
私本太平記」より 著者:吉川英治
務ノ宮尊良と四条隆資が、二度のみ使としてこの地へ下って来たとき、特に下賜された菊水紋の旗だった。 そも、菊水の紋は、たれの考案になったものか。 流水は、正成....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
彫刀に刻まれたらしい史証もあるとか。で、観心寺には、檜ノ尾山の山号もある。 菊水紋の話になる。 楠木家の菊水ノ紋については、郷土の間でも、諸説紛々で、一定は....