水葬[語句情報] » 水葬

「水葬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水葬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蜃気楼」より 著者:芥川竜之介
……Majesta……ですか? 1926 としてありますね。」 「これは、ほれ、水葬した死骸《しがい》についていたんじゃないか?」 O君はこう云う推測を下した....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
な考えが宿っていた。それでも一個の人間である以上、猫婆は飼猫とおなじような残酷な水葬礼には行なわれなかった。おまきの死骸を収めた早桶は長屋の人達に送られて、あく....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
っくり、おっかなびっくりでしていたが)――そういうようにして、「サボ」を続けた。水葬のことがあってから、モットその足並が揃ってきた 仕事の高は眼の前で減って行....
丹下左膳」より 著者:林不忘
土葬《どそう》水葬《すいそう》 一 ふしぎなことがある。 左膳がこの焼け跡へかけつけたとき....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
した。 「思えばちょっとばかり可哀そうだな」また一人が云い出した。 「若い身空を水葬礼か」 「それも皆んな心がらだ」 「俺らに逆らった天罰だ」 「湖水を渫った天....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
い出してあけて見たら一寸程カビが生えて、のび上っていたよ。まっくろけだ。印度洋へ水葬にしてやった。 十二月十六日 今晩、手紙(おかアさんと吉延さんとから)を....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
た。 これは昔、この川の岸に一人の乞食の行斃《ゆきだお》れがあったから、それを水葬してやろうと、ある坊さんが抱き起して見たら、乞食の懐ろの中に、この詩が書いて....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
関の音がピタと停ってしまった。 「あッ!」僕は、おもわず失策った! とおもった。水葬にしろ 素人機関士の陳君が、船橋を駈け登って来た。 「山路君。とうとうやっ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
の外には出られないのだからな」 大和は一同を見渡してせせら笑った。船長の屍体は水葬にし部屋は綺麗に掃除させた。 「今から日本へ帰るまではオレが船長代理だ。不服....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
、祈祷歌を、平然と唱え続けているのだ――それは沈厳な、希臘正教特有の、紛う方ない水葬儀だったのである。 一つ二つ――そうして、甲板から投げ込まれる、灰色のもの....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
のにされていたことだったろうか。 しかし、余らはまもなく意識を取り戻し、女体を水葬した後に、出帆したが、わけても困らされたのは、二人の日本青年に言語が通じない....
隠亡堀」より 著者:国枝史郎
るだろう。生前間男の濡衣を着せ、――世間へ見せしめ、二人の死骸、戸板へ打ち付け、水葬礼――ふん、そいつにしたんだからなあ。だって小平が宜くねえからよ。主人の病気....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
。そうするとラマは委しく書物を見、かつお経は何々、幾日のいつ頃にこの屍を門出して水葬にしろとか、あるいは火葬、土葬ないしは鳥葬にしろと皆いちいち指図を待たなけれ....
本朝変態葬礼史」より 著者:中山太郎
事実であるか否かは容易に判然せぬ。それと同時に奥津は沖津の意であるから、古代には水葬のみで土葬はなかったと云う説もあるが、これは置《おき》つと解するのが正当ゆえ....
空飛ぶ悪魔」より 著者:酒井嘉七
爆薬が装置してある。それは無人の船内で、不気味な時を刻んでいるはずだ。 彼の「水葬」が終った五分または十分の後に、彼を湖底に導いた悪魔の標識も、船ともろともに....