水行[語句情報] »
水行
「水行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水行の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
じま》を掠《から》めた細引縄に、長々と谷間伝いを根限り戻り舟を牽《ひ》いて来る。
水行くほかに尺寸《せきすん》の余地だに見出《みいだ》しがたき岸辺を、石に飛び、岩....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
主の慣用する手段を試みるがよい。一所不住《いっしょふじゅう》の沙門《しゃもん》雲
水行脚《うんすいあんぎゃ》の衲僧《のうそう》は必ず樹下石上を宿《やど》とすとある....
「思い出の記」より 著者:小泉節子
が消えました。『私行水をして見たい』と申しました。冷水でとの事で湯殿に参りまして
水行水を致しました。 痛みはすっかりよくなりまして『奇妙です、私今十分よきです....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。その便りには、香蔵を京都に迎えたよろこびが述べてあり、かねてうわさのあった石清
水行幸の日のことがその中に報じてある。 景蔵の手紙はなかなかこまかい。それによ....
「グスコーブドリの伝記」より 著者:宮沢賢治
ほうへ水こないように水口《みなくち》とめないんだ。」 「なんだっておまえのほうへ
水行かないように水口とめないかったって、あすこはおれのみな口でないから水とめない....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
あんた方なんぞはまだ若いで、少しぐらい無理をしても修行が肝腎《かんじん》ですな。
水行と断食のことですよ、
水行と断食をしっかりやっとらんことにゃ、身体の本当の鍛え....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
合ノ藤イナリヘ百日夜々参詣シ、又ハ王子ノイナリヘモ百日、半田稲荷ヘモ百日参シタ、
水行ハ神前ニ桶ヲ置イテ百五十日三時ズツ行ヲシタ、シカモ冬ダ、ソノ間ニハ種々ノコト....
「霊感」より 著者:豊島与志雄
く、異様な気持ちでした。瞳を宙に凝らしていますと、音なき声が聞えました。 ――
水行。 しかし、その声を聞いたあとで、A女は我に返って、これは厄介なことになっ....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
くなるくらいであります。そうでなかったときは胸に響きませぬけれども、断食したり、
水行したりするために通った道は、その他の道よりも響き方が違っております。一つ一つ....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
脱いだのもあれば、腋の下まで腕まくりするのがある。 年増のごときは、 「さあ、
水行水。」 と言うが早いか、瓜の皮を剥くように、ずるりと縁台へ脱いで赤裸々。 ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ろそろ晩のお総菜|拵えにかかって、米を磨ぐ。……皿小鉢を洗うだけでも、いい加減な
水行の処へ持って来て、亭主の肌襦袢から、安達ヶ原で血を舐めた婆々の鼻拭の洗濯まで....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
どよめきの中やらで、思うざま、恋を味わうことができた。 また、正中元年の、石清
水行幸にも、元成は、曠れの車副いに立ち、派手ずきな主の好みで、他の侍八人と共に、....
「雷門以北」より 著者:久保田万太郎
るまだの、百度石だの、灯籠だの、六地蔵だの、そうしたもののいろ/\並んだかげに、
水行場のつづきの、白い障子をたてたうちの横に葡萄棚が傾いている。――そのうしろに....