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「水量〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水量の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いって源流を閉じるか、――その二者以外に遮断の方法はないと考えていた。なぜなら、水量が減れば激流となって、そこの舟行がたちまち杜絶するからである。 「くそっ、カ....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
は無いかア……助け舟は無いかア……と叫ぶのである。それも三回ばかりで声は止んだ。水量が盛んで人間の騒ぎも壓せられてるものか、割合に世間は静かだ。まだ宵の口と思う....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
ぶって嬰児の臂のごとく柔らかにし、紙袋を用いてこれをたくわう。初沸にはすなわち、水量に合わせてこれをととのうるに塩味をもってし、第二沸に茶を入れる。第三沸には少....
河明り」より 著者:岡本かの子
私は生洲から上げたばかりという生け鱸の吸ものの椀を取上げて、長汀曲浦にひたひたと水量を寄せながら、浜の椰子林をそのまま投影させて、よろけ縞のように揺らめかし、そ....
単独行」より 著者:加藤文太郎
四〇発 一一・三〇―〇・一〇藤橋 二・三〇―三・〇〇芦峅 三・三〇千垣 藤橋で水量を計っている組についていた芦峅の案内らしい人が僕に向って、君が一人で登ったの....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
をわたるに当って甲軍の新手の追撃をうけて或は討死し或は溺れる者が続出した。犀川は水量が相当に多いのである。 越の殿軍甘粕近江守景持は部下を集めて最後に退却をお....
不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
ったら、大丈夫だ。しかし大統領にこういいなさい。たしかに不沈軍艦一隻――しかも排水量九万九千トンというでかいやつを造ってお渡しする。しかしわしは、これを金銭づく....
巴里の秋」より 著者:岡本かの子
も連れて帰るんだろ。 夕ぐれ、めっきり水の細った秋の公園の噴水が霧のように淡い水量を吐き出している傍を子守達は子を乗せた乳母車を押しながら家路に帰って行く。....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
たりして通ったことを私に思い出させた。思い出は路ばたの石ころにも満ちている。雨に水量を増した早瀬も不倫の物語を笑うように流れている。風もわたしの耳のそばで、私た....
発明小僧」より 著者:海野十三
遣りなおしますよ。いいですか。あの長江の出口を止めちまうのです。するとあの夥しい水量は、海へ注ぐことが出来なくなってしまう。するともう向うは一遍で降参をしてしま....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
性の霧に包まれたような気がして、しかし、屍体はあるぞとまた現実に戻るのであった。水量の増した、河面をゆるく推進機が掻きはじめ、この神秘の男を乗せた、船尾灯が遠く....
仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
部の容器に落ちて溜ってくる、するとこの下部の容器を水洗便所の水槽のようにし、或る水量の水が溜ったところで底が外れるようにし、更にその下の第三層に一ぱい詰めこんで....
明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
することとなったのである。それでも利き目がないらしく、女湯は男湯よりも三倍以上の水量を要すると云われていた。殊に男客に比べると、女客は入浴時間も非常に長いから、....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
て、杖にてとぐろを解きて、下の瀑に落しぬ。 渓流二つに分れて、右は狭けれども、水量多く、左は広けれども、水量少なく、傾斜急也。余心の中に右渓を取らざるべからず....
噴水物語」より 著者:岡本かの子
る。 水を圧し上げ、水を滴らす仕掛けとしてはこれで充分である。而も与えられたる水量を最も時間的空間的に形式表現化する方法手段に於ても経済的効果を極めている。(....