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水難
「水難〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水難の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
て、「大凶結構。男が一度惚れたからにゃ、身を果すくらいは朝飯前です。火難、剣難、
水難があってこそ、惚れ栄えもあると御思いなさい。」と、嵩《かさ》にかかって云い放....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
な性質《たち》の事ですか」 「それは起って見なければ分りません。けれども盗難だの
水難だのではないようです」 「じゃどうして失敗《しくじ》らない工夫をして好いか、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
どこへ行ってしまったか判らないんですよ。方々の卜者にみて貰ったら、剣難があるの、
水難があるのと云われたそうで、おっかさんはなおなお苦労しているんです。今もお堂で....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
君にとってはなつかしい岩内の町が、新しく生まれ出たままのように立ち列なっていた。
水難救済会の制服を着た人たちが、右往左往に駆け回るありさまもまざまざと目に映った....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
、昆虫館の内へ籠ってしまった事。 (五)そこで一式小一郎は、一旦関宿へ引っ返し、
水難を遁がれた英五郎や君江と、再び顔を合わせた事。 美しくて平和で神秘的であっ....
「指紋」より 著者:宮本百合子
元がわかりますから、と云われて、うれしい世の中と思うひとがあるだろうか。水夫は、
水難し、漂着したときの目じるしに、いろいろ風の変った入れずみをする。だからと云っ....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
れても、女難の一つだという事を聞いた、あるいはそうかも知れないと思う。 私には
水難の相があると、昔、或る人相見がいったのを覚えている。
水難といっても、必ず溺死....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ざる事情であったのです。
それは、先生は知ってか知らずにか、とにかく、この場の
水難は、これはなにも、江戸の敵《かたき》を名古屋で、という影武者があったわけでも....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
してもらっておったのだよ」
うるさそうな源三郎の口調、
「なあ女。余は、スス、
水難の相があるとか申したな」
おんなは、ウフッ! と笑って、答えない。
「爺《....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
よりも冷たく感じられた。 「どうして、僕を追払おうとするのです」 「われわれは、
水難救済事業に携っているのではない。しかも、君が、日本の少年であることが不幸だっ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、鏡を、絹へ包みかけて、もう一度、自分の顔を、写してみて
(よく、剣難の相とか、
水難の相とか、ということがあるが――)
と、じっと、自分の顔を見ていると、何か....