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水風呂
「水風呂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水風呂の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
く出て来ないので、人びとも怪しんでそっと覗いてみると、浴室に母の影は見えないで、
水風呂のなかに一頭の大きいすっぽんが浮かんでいるだけであった。たちまち大騒ぎとな....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
二十九日 朝から午少し前まで、仕事をしたら、へとへとになったから、飯を食って、
水風呂へはいって、漫然と四角な字ばかり並んだ古本をあけて読んでいると、赤木桁平が....
「死因の疑問」より 著者:豊島与志雄
ろ。君はもう身も心も汚れてるじゃないか。みそぎばらいでもしろ。水垢離を取るなり、
水風呂につかるなり、この間のように雪でも降ったら、一晩中雪の中に立ってるがいい。....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
た。そういう時には、できるだけバカバカしくふるまって、笑わせるに限る。だから、冷
水風呂にはいれ、という。ハイ、かしこまりました、どうせハダカのついでだから、今日....
「わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
ないから、そこで私は一法を案出した。 お風呂へ水をみたして、一日に十ぺんぐらゐ
水風呂へつかるのだ。もぐる一瞬間は苦しいが、もぐつて五六分ジッとしてゐると、なん....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
ことと、銭湯が休業がちであったことが原因だが、元来が、夏になると、日に何回となく
水風呂をあびて暑気を払う習慣があったのを、風呂代りに冬まで延長したのである。 ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
。 戦争中、燃料がなくて秋になっても風呂が燃せなくなったから、ままよ、いつまで
水風呂に入れるか、ひとつ試してやろうと考えた。また一ツには、いずれ本土も戦場にな....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ったら燕尾服を着たデイトリッヒなどなかなか及びもつくものではない。朝起きるとまず
水風呂を浴びる。ゆっくり爪を磨いて、鰯とバナナの皮を少し召しあがる。それからもし....
「秋深き」より 著者:織田作之助
、男はどぶんと浸ったが、いきなりでかい声で、 「あ、こら水みたいや。無茶しよる。
水風呂やがな。こんなとこイはいって寒雀みたいに行水してたら、風邪ひいてしまうわ」....