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氷上
「氷上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
氷上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
死体の上に沈んでいったのですが、一方牧師の身体は、四肢が氷壁に支えられてそのまま
氷上に残ってしまい、やがて雨中の水面には氷が張り詰められてゆきました。恐らく動機....
「橇」より 著者:黒島伝治
ていた。鞭が風を切って馬の尻に鳴った。馬は、滑らないように下面に釘が突出している
氷上蹄鉄で、凍った雪を蹴って進んだ。 大隊長は、ポケットに這入っている俸給につ....
「カメラをさげて」より 著者:寺田寅彦
うっかり一枚のフィルムに二度写しをやったために、平凡な無事な飛行機の幽霊が極北の
氷上に出現したことになったのだそうである。われわれの記憶にはこんな失策は有りがち....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
飛行機はね、世界のどこの国の飛行機でもないんだ。つまり国のない国の飛行機なんだ」
氷上の怪人 「ええっ、国のない国の飛行機!」 国のない国って、どんな国のことだ....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
訛りの英語がきこえた。 武勇伝 地底戦車中から、はいだして、今、三人は、
氷上に整列している。 前には、天幕が、四つ五つ張られてある。あたりは、一面のひ....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
した方であるけれども、それでも日記の所々に散見しておって、中にも大内家の依頼した
氷上山勅額勅願所のことにつき、斡旋した時などは、その礼として、大内政弘から、唐紗....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
い、工場もあるし、動力所とおぼしい建物もあるし、飛行機の格納庫さえある。しかも、
氷上には、単葉の飛行艇が二機、翼を休めているし、水色の作業服を着た人々が、水晶の....
「氷河」より 著者:黒島伝治
ったよ。」 栗本の笑う白い歯が闇の中にあった。 四 馬が苦しげに
氷上蹄鉄を打ちつけられた脚をふんばって丘を登ってきた。岩に乗り上げた舟のように傾....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
横切って動いているのを見た。それはすぐに見えなくなったが、再び左舷にあらわれて、
氷上に投げた影のように、はっきりとそれを認めることが出来た。 僕はひとりの水夫....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
、そこが尾根から低地へ降りる南限の地点と想像される。今もスワ神社の神事にスワ湖の
氷上渡御というのがありますが、これは穂高から御岳への尾根通行を湖水に当てはめたも....
「わが童心」より 著者:佐藤垢石
、丸々とした肉脂を蓄えた鱒の風味に添えて、一盃の麦酒、まことに物豊かな想い出だ。
氷上の公魚釣りも、趣が深い。釣りあげて
氷上に放つと、忽ち棒のように凍った公魚は、....
「瘤」より 著者:犬田卯
ちらを代表すればいいのだ。悪鬼の如く排撃する方の側か、それとも多少は喰われても薄
氷上の財産を擁護してもらいたい方の側か……」 とかくするうちに村会の日がやって....
「国境」より 著者:黒島伝治
荷馬車や、徒歩の労働者が、きゅうに檻から放たれた家畜のように、自由に嬉々として、
氷上を辷り、頻ぱんに対岸から対岸へ往き来した。 「今日は! タワーリシチ! 演説....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
、頭、頭、口、口、口、や、舌、舌、舌。 食慾だ。争闘だ。血だ、血だ、血だ。 「
氷上の魚獲。」 静かな月光、声のない声。雪白の幌内川の
氷上に、ただひとつ穿たれ....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
』四巻一〇号二二頁)。古来五戸、現今三戸、巫筋とも唱門師ともいったとある。 丹波
氷上郡春日部村大字小多利字産所上。陰陽師とも呼ばれ、やはり縁組を嫌うと、これは同....