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「永楽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

永楽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
単独行」より 著者:加藤文太郎
尺の山々と別れて岸田川を下りました。 五月の立山行 十七日 一行大木、永楽両君と自分の三人。千垣駅午前九時十分、芦峅寺着九時四十分、出発十時四十分、藤....
運命」より 著者:幸田露伴
、妄人の妄も及ぶ可からざるの警抜あらんとは。吾が言をば信ぜざる者は、試に看よ建文永楽の事を。 我が古小説家の雄を曲亭主人馬琴と為す。馬琴の作るところ、長篇四五....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
たころのような気勢は揚がらない。そこへ行くと、千段巻の柄のついた黒鳥毛の鎗から、永楽通宝の紋じるしまで、はげしい意気込みでやって来た長州人は彦根の人たちといちじ....
崔書生」より 著者:田中貢太郎
崔は長安の永楽里という処に住んでいた。博陵の生れで渭南に別荘を持っていた。貞元年中のこと、....
十二支考」より 著者:南方熊楠
切有部毘那耶《こんぽんせついっさいうぶびなや》』四七、『雑宝蔵経』七参酌)。明の永楽十五年に成った『神僧伝』九にいわく、嘉《か》州の僧、常羅漢は異人で、好んで人....
太郎坊」より 著者:幸田露伴
のは無数に砕けてしまった。これは日頃主人が非常に愛翫しておった菫花の模様の着いた永楽の猪口で、太郎坊太郎坊と主人が呼んでいたところのものであった。アッとあきれて....
台湾の姿態」より 著者:豊島与志雄
棲前市場には、毎夜、百以上の屋台店が並んで、鶏肉や魚肉や豚の耳などが豊富にある。永楽市場の一隅にも、毎昼、豊富な屋台店が出る。ここで飲食してる本島人の生活力が思....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
も聞こえて来る。ああ町は賑やかだなあ。あれはどうやら三丁目らしい。さては油屋かな永楽屋かな。いいお客があると見える。油屋とするとお北めも、雑っているに相違ねえ」....
奉行と人相学」より 著者:菊池寛
以上盗んだものは、斬に処したわけである。尤も、戦国時代には、一銭|斬りと云って、永楽銭一銭を盗むと斬ってしまったのである。しかし、むかしの刑法はまたのんきな所が....
丸の内」より 著者:高浜虚子
和歌、俳句等、各好むところの集団を作って、各々日に何回というように会合している。永楽ビルデングの最上層は日本間が設けられて、そこに囲碁の音が響き、謡のけいこの声....
人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
。そしてそれが転じて、地鎮の場合にもただちに銭貨を埋める事になる。この場合普通に永楽通宝を選ぶ様であるが、それは「永楽」という文字を喜んだに過ぎないので、必ずし....
六日月」より 著者:岩本素白
の静かな町からも遠く離れて眠って居る。この通りの西側に、洒落た格子の門構えは陶工永楽の住居。門は鎖して居るが、塀越しに見える庭に面した障子に、ともし火の影がほの....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
けて、そこから一本の小旗が出ている。 見ると、一字、 「ゆ」 と書いてある。永楽のびた銭一枚を、湯番にわたして、ばばは、湯にはいった。汗をながすのが目的では....
黒田如水」より 著者:吉川英治
を記念して、彼は、黒田家を象徴する軍旗と馬簾などを新たに制定した。旗幟の印には、永楽通宝を黒地に白く抜き出した。また従来の家紋は、橘であったが、それも更えて、藤....
随筆銭形平次」より 著者:野村胡堂
かなり重量のある四文銭や、銭形平次の当時には、まだ通貨としての生命をもっていた、永楽銭を利用させたにすぎないと答える外はなかったのである。 鉄砲とか弓とか、大....