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永生
「永生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
永生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春の盗賊」より 著者:太宰治
ろ、ゲエテをこそ、わが師なりとして、もっぱら仰ぎ、学んでいる。ゲエテは、ずいぶん
永生きをした。その点だけでも、クライスト、透谷《とうこく》よりは、たのもしく、学....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
着たるやが、毒殺者の誇りなんだ。まさに彼等にとれば、ロムバルジア巫女の出現以来、
永生不滅の崇拝物なんだよ」
熊城は呆気にとられたが、法水は思い返したように訊ね....
「斜陽」より 著者:太宰治
、あなたの最後の闘争の形式なのでしょうから。 お酒をやめて、ご病気をなおして、
永生きをなさって立派なお仕事を、などそんな白々しいおざなりみたいなことは、もう私....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
生の茄子一つは二|文、二つは三文と近在の百姓が売りに来れば、初物食って七十五日の
永生きと皆々三文出して二つ買うのを、あるじの分別はさすがに非凡で、二文を出して一....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
、苅谷さん。大事な奥さまを一度あの後宮の空気で刺戟した日にゃ、失礼ながらあなたは
永生きが出来ませんよ。――それはそれとして、私は烏啼について新しく語るべきものを....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
―ッと小一郎の心から、殺伐な邪気が抜けてしまった。 と、また女の声がした。 「
永生《えいせい》の蝶でございます。……蝶々をご存知ではございますまいか」 どこ....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
うでなかなか六かしいことらしい。 胃が悪い悪いと年中こぼしながら存外人並以上に
永生きをした老人を数人知っている。これも御馳走を喰い過ぎたくても喰い過ぎられなか....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
遠ざかった。それは実に無信仰以上の堕落であった。すべてが道徳を笑い、天帝を嘲り、
永生を罵り、ひたすら汚泥の中に食い、飲み、又溺れることを以て人生の快事とした。そ....
「端午節」より 著者:井上紅梅
親戚や友達のところへ金を借りにゆくのは、実につらい話だ。わたしは午後|厚釜しく金
永生を訪ねてしばらく話をした、彼はわたしが給金を請求せぬことや、直接受領せぬこと....
「開運の鼓」より 著者:国枝史郎
嫌伺いに彼の屋敷を訪ずれた時、突然彼はこんなことを訊いた。 「女で、鼓の名人で、
永生きをした者はなかったかえ? ……天保の時分にもう老人で明治の初年まで生きてい....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
読書して事物を究め、聖賢の域に入れよとある。……がこれでは廻り遠い。人間そうそう
永生きはできぬ、百般の事物を究理せぬうちに、一生の幕を下ろすことになろう。容易に....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
パンを貰ったためだろう? だがお前達よそれは可くない。朽ちる糧のために働かずに、
永生の糧のために働くがいい。……神は今やお前達へ、真のパンをお与えなされた。この....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
ついだ母に、嫉妬を感じたからなんですって。ねえ如何、それがもしかしたら、この事件
永生の秘鑰かも知れませんわ。それに、もし私だったら――もし柱を震わすような、魔法....
「蝉の美と造型」より 著者:高村光太郎
ある。自由であって、しかも根蔕のあるものでなければ真の美は生じない。 埃及人が
永生の象徴として好んで甲虫のお守を彫ったように、古代ギリシャ人は美と幸福と平和の....
「妻」より 著者:神西清
トィガは何よりもまず永持ちと堅実さとを心がけて物を作り、それを第一義とし、人間の
永生に一種特別な意味を附し、死ということは考えず、恐らく死の可能などは碌に信じて....