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永遠
「永遠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
永遠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
ま、茫然と老人の顔を見つめた。麻色の髪の毛に囲まれた、目鼻だちの正しい老人の顔は
永遠の冷笑を浮かべている、――と思ったのはほんの一瞬間に過ぎない。その顔はいつか....
「河童」より 著者:芥川竜之介
酬《おうしゅう》なるべし。
答 自殺するは容易なりや否や?
問 諸君の生命は
永遠なりや?
答 我らの生命に関しては諸説|紛々《ふんぷん》として信ずべからず....
「彼」より 著者:芥川竜之介
情よりもほとんど科学的興味に近いある興味を感じていた。
「あいつはどう考えても、
永遠に子供でいるやつだね。しかしああ云う美少年の癖に少しもホモ・エロティッシュな....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
好と云い、あの古色蒼然としたモオニング・コオトの容子《ようす》と云い、最後にあの
永遠に紫な襟飾《ネクタイ》の色合いと云い、我《わが》毛利《もうり》先生だと云う事....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
く、生きて動いているという気がする。しかもその動いてゆく先は、無始無終にわたる「
永遠」の不可思議だという気がする。吾妻橋、厩橋《うまやばし》、両国橋の間、香油の....
「少年」より 著者:芥川竜之介
んと同じようにうねっている。のみならずこの二すじの線は薄白い道のつづいた向うへ、
永遠そのもののように通じている。これは一体何のために誰のつけた印《しるし》であろ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ながら、しかも社会的因襲と矛盾せぬ生活をすることである。
女人崇拝
「
永遠に女性なるもの」を崇拝したゲエテは確かに仕合せものの一人だった。が、Yaho....
「樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
をつくろうのに余念がない。こういう風景をながめていると、病弱な樗牛の心の中には、
永遠なるものに対する※※《しょうけい》が汪然《おうぜん》としてわいてくる。日も動....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
茶の間《ま》の長椅子にぼんやり追憶に沈んでいた。彼女の唇《くちびる》はもう今では
永遠の微笑を浮かべていない。彼女の頬《ほお》もいつの間《ま》にかすっかり肉を失っ....
「或る女」より 著者:有島武郎
でに峠を越した事を知った。その夜は葉子には不幸な一夜だった。かろうじて築き上げた
永遠の城塞《じょうさい》が、はかなくも瞬時の蜃気楼《しんきろう》のように見る見る....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
の枝は、等しく日光に向って、喜んで若芽を吹くべき運命に逢い得たのだ。その時お前は
永遠の否定を後ろにし、無関心の谷間を通り越して、初めて
永遠の肯定の門口に立つこと....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
りに賑やか立ったアッシジの辻を、豪奢の市民に立ち交りながら、「平和を求めよ而して
永遠の平和あれ」と叫んで歩く名もない乞食の姿を彼女は何んとなく考え深く眺めないで....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
はありませぬ。あなたもよく知るとおり、神の世界はいつまで経っても、露かわりのない
永遠の世界、彦火々出見命様と豐玉姫様は、今も昔と同じく立派な御夫婦の御間柄でござ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
決するものは、主としてその内容如何である。それは果して宇宙人生の目標を明かにし、
永遠不朽の真理を伝えているか否か?……恐らく多数人士にとりて、此等の通信は全然無....
「初雪」より 著者:秋田滋
昨日となんの変ることもなく続くであろう。が、彼女にとってはすべてが終ってしまう。
永遠に終りを告げてしまうのだ。自分はもうこの世のどこにも居なくなっているであろう....