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「求む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

求むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
う》に染まり出した。「農家義人伝」はこの変化を「交《まじわり》を博徒《ばくと》に求む、蓋《けだ》し讐《かたき》の所在を知らんと欲する也」と説明している。これもま....
河童」より 著者:芥川竜之介
問 しからばその理由は如何《いかん》? 答 我ら河童はいかなる芸術にも河童を求むること痛切なればなり。 会長ペック氏はこの時にあたり、我ら十七名の会員にこ....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
評論家は特に学識に乏しかったのではない。唯《ただ》聊《いささ》か時流の外に新例を求むるのに急だったのである。その評論家の揶揄《やゆ》を受けたのは、――兎に角あら....
星座」より 著者:有島武郎
帰省せん。もししからば幸いに稿を携《たずさ》え去って、四宮霜嶺先生に示すの機会を求むるの労を惜しまざれ。先生にして我が平生|忖度《そんたく》するところのごとくん....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
きょ》して、そこに残るただ一つの真実――「必要」! これじつに我々が未来に向って求むべきいっさいである。我々は今最も厳密に、大胆に、自由に「今日」を研究して、そ....
弓町より」より 著者:石川啄木
係のない事物に対しては、興味も熱心も希望ももっていない――餓《う》えたる犬の食を求むるごとくにただただ詩を求め探している詩人は極力|排斥《はいせき》すべきである....
婦系図」より 著者:泉鏡花
聞くがごとくんば、理学士が少なからぬ年俸は、過半菅子のために消費されても、自から求むる処のない夫は、すこしの苦痛も感じないで、そのなすがままに任せる上に、英吉も....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
に高い。 気が違わぬから、声を出して人は呼ばれず、たすけを、人を、水をあこがれ求むる、瞳ばかり※ったが、すぐ、それさえも茫となる。 その目に、ひらりと影が見....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
織で、角打の紐を縦に一扱き扱いたのは、大学法科出の新学士。肩書の分限に依って職を求むれば、速に玄関を構えて、新夫人にかしずかるべき処を、僻して作家を志し、名は早....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
に反く者、心の弱き者、定見なき者又単なる好奇心で動く者は、禍なる哉である。真理を求むる者のみが、大盤石の上に立って居る。 問『いかにして真理を掴むか。』 心の....
佐藤春夫氏の事」より 著者:芥川竜之介
足を得ず、而して後その南瓜ならざるを云々するは愚も亦甚し。去って天竺の外に南瓜を求むるに若かず。 三、佐藤の作品中、道徳を諷するものなきにあらず、哲学を寓する....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
そもそも彼の米国の使節ペルリが渡来して開国を促したる最初の目的は、単に薪水食料を求むるの便宜を得んとするに過ぎざりしは、その要求の個条を見るも明白にして、その後....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
。 暑さに憩うだけだったら、清水にも瓜にも気兼のある、茶店の近所でなくっても、求むれば、別なる松の下蔭もあったろう。 渠はひもじい腹も、甘くなるまで、胸に秘....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
中の時刻なりし。 前回の出遊には、天気思わしからず、餌は、これを除きてまた他に求むべからず、今日品川沖に赤目魚釣に往きし忘筌子、利根川(江戸川)に鯉釣に出でし....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
経済両方面よりの研究に依り決定するを要す。人口問題等の解決はこれを南洋特に濠州に求むるを要するも、現今の急務は先ず東亜連盟の核心たる日満支三国協同の実を挙ぐるに....