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求め
「求め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
求めの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
それだけでは決して満足を与えないのである。それらの人々は必然に悲しみや苦しみさえ
求めずにはいられない。(
求めずとも与えられる当然の悲しみや苦しみのほかにも)そこ....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
湿り、――一切は翼のある天使たちが、「人の女子《おみなご》の美しきを見て、」妻を
求めに降《くだ》って来た、古代の日の暮のように平和だった。
「やはり十字架の御威....
「河童」より 著者:芥川竜之介
「これはツァラトストラの詩人ニイチェです。その聖徒は聖徒自身の造った超人に救いを
求めました。が、やはり救われずに気違いになってしまったのです。もし気違いにならな....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
ったと云う事がわかった。そこで敵打の一行はすぐに伊予船《いよぶね》の便《びん》を
求めて、寛文《かんぶん》七年の夏の最中《もなか》、恙《つつが》なく松山の城下へは....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
今になって考えると、その時の己の心もちには不純なものも少くはない。己は袈裟に何を
求めたのか、童貞だった頃の己は、明らかに袈裟の体を
求めていた。もし多少の誇張を許....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
べえ》などになると、畜生より劣っていますて。」
忠左衛門は、眉をあげて、賛同を
求めるように、堀部弥兵衛を見た。慷慨家《こうがいか》の弥兵衛は、もとより黙ってい....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
なかった。が、その母譲りの眼の中には、洋一が予期していなかった、とは云え無意識に
求めていたある表情が閃《ひらめ》いていた。洋一は兄の表情に愉快な当惑を感じながら....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
引張りながら、考え深そうに頷《うなず》いて見せた。女は霊魂《れいこん》の助かりを
求めに来たのではない。肉体の助かりを
求めに来たのである。しかしそれは咎《とが》め....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ではないであろうか? かつまた当時は塞外《さいがい》の馬の必死に交尾《こうび》を
求めながら、縦横《じゅうおう》に駈《か》けまわる時期である。して見れば彼の馬の脚....
「佐藤春夫氏の事」より 著者:芥川竜之介
りも先にと云えるかも知れず。 二、されば作品の特色もその詩的なる点にあり。詩を
求めずして佐藤の作品を読むものは、猶|南瓜を食わんとして蒟蒻を買うが如し。到底満....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
るものだと思う。絶望の果てに決行されるこうした行為の裏面に、世間の人が極って探し
求めるような大きな破綻は、一つとして述べられていない。かえってこの手記は人生のさ....
「初雪」より 著者:秋田滋
愉しいことだった。世の中の人間が変った出来事を望んだり、次から次へ新らしい快楽を
求めたりする心持が、彼にはどうしても解らなかった。世間には、四季を通じて同じ場所....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
ちて居ずもがなの気色見えたり。余も心退けて安からねば「いかなる所にても自活の道を
求めたし」と言えば、深沢も「折角我等を人がましく思いたまいて伯父ごより御添書あり....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
と歩いて行った。その容子がいかにも哀れに悲しく見えるので、途ゆく人は、彼等がまだ
求めもしないのに、施しをした。 日曜だというと、二人は教会の入口へ行って、終日....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
れは、自由な、何よりすぐれた、自分の心を思うままにすることが出来る、上品な刺戟を
求めている人にあっては、どんなにかふさわしい、どんなにか好い、どんなにか珍らしい....