汎神論[語句情報] »
汎神論
「汎神論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
汎神論の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
ることもできる。前者はいわゆる有神論 theism の考であって、後者はいわゆる
汎神論 pantheism の考である。後者の如く考うる時は合理的であるかも知ら....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
とする。かれは、仏、道、儒教が互いに混淆せんとしている時代に生まれた。その時代の
汎神論的象徴主義に促されて、人は特殊の物の中に万有の反映を見るようになった。詩人....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
いったい仏教では三世に立っている宗教ではなくて、無量無数の仏陀の存在を主張する、
汎神論に立脚しているのです。したがって仏教ではこの無限の時間、無限の空間に亙って....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
不思議な無限……
神秘なことには陛下は狂っておいでになると云う。
貧弱な行為と
汎神論《はんしんろん》者の鍋《なべ》
りくぞくと集ってくる人々
何かを犯しに来る....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
theism のほかにはないように思われる。ことに氏のごとき体系の哲学においては
汎神論はほとんど論理的必然であるといってもいい。宇宙は唯一実在の唯一活動である。....
「夜の靴」より 著者:横光利一
受ける半透明の海老一寸のこの長さは、焔を鎮める小仏に似て見える。何と私はこのごろ
汎神論的に物が仏と映るのだろう。日本の思想はいつもここで停止して来たようだ。 ....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ことさえ試みている(尤もヘーゲルさえ禅に結び付けられた場合があるのだが)。一般に
汎神論が、超越神論其他に対して、東洋的なものだということになっている処から、之を....
「辞典」より 著者:戸坂潤
発見したのである。尤も、彼の弁証法には多分にシェリング風の同一哲学やスピノザ風の
汎神論が混入しているのであり、対立の代りに調和を、絶対的なるものの代りに相対的な....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ことに現今においては、そして現時流行の語をもってすれば、ディーニュの司教にある「
汎神論《はんしんろん》者」的面影を与えるかも知れない、そして、彼を非難することに....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
しまった。 「西蔵仏教は輪廻の教えや転生の説のほか、口で説明できないような深玄な
汎神論のなかで浮動しているが、ラマ教の教理にしたがうと、法皇は観音菩薩の化身で、....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
かな事実であって、それを認めないのは、自分を知らないからだと存じます。私は宗教は
汎神論でなくて、一神論、世界は現象即実在でなくて、「彼の世」こそわれらの誠のふる....