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「汐留〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

汐留の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
旅に上った三年前のことを思出した。その日の帰路《かえりみち》にも彼は電車の窓から汐留《しおどめ》駅と改まった倉庫の見える方を注意して、市街の誇りと光輝とを他の新....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
だった。地方からの買出し人が来ると、商談を纏め、大きい木の箱に詰めて、秋葉原駅、汐留駅、飯田町駅、浅草駅などへそれぞれ送って貨車に積み、広く日本全国へ発送するの....
河明り」より 著者:岡本かの子
語った。ここから近くにあって、外濠から隅田川に通ずるものには、日本橋川、京橋川、汐留川の三筋があり、日本橋川と京橋川を横に繋いでいるものに楓川、亀島川、箱崎川が....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
ていたばかりの筆者は、思いがけなく到翁の侍従役を仰付けられて、共々に新橋駅(今の汐留駅)に来た。翁は旧友から貰ったという竹製のカンカン帽に、手織|木綿縞の羽織着....
夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
まもなく妻をなくして本郷五丁目に下宿していたときに先生が帰朝された。新橋駅(今の汐留)へ迎いに行ったら、汽車からおりた先生がお嬢さんのあごに手をやって仰向かせて....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
。女子供はなかなかたやすくは行かれぬ。駕籠《かご》は大変に費用がかかるので、今の汐留《しおどめ》停車場のそばにその頃並んで居た船宿で、屋根船を雇って霊岸島《れい....
丹下左膳」より 著者:林不忘
い。三頭の馬が砂ほこりを上げて江戸の町を突っきり、ついにいきどまって浜辺へ出た。汐留《しおどめ》の海である。 見ると、ヒラリ馬から飛びおりた左膳は、前から用意....
旧藩情」より 著者:福沢諭吉
藩士の所得に関係なきがごとくなれどもその実《じつ》は然らず。譬《たと》えば江戸|汐留《しおどめ》の藩邸を上|屋舗《やしき》と唱《とな》え、広さ一万坪余、周囲およ....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
る、あいつの車を見張るんだ。新橋のほうへ行くはずだから、キャッチしたら追尾して、汐留《しおどめ》のあたりで、左側について一分ほど並行して走ってくれ」 車はスピ....
慶応義塾新議」より 著者:福沢諭吉
人までも、講堂の狭きゆえをもって断りおれり。よってこのたびはまた、社中申合わせ、汐留《しおどめ》奥平侯の屋鋪《やしき》うちにあきたる長屋を借用し、かりに義塾出張....
鉄の規律」より 著者:平林初之輔
訊問《じんもん》に対して次のように答えた。 「四谷区の大木戸からビールの空き瓶を汐留駅まで運んでゆく途中、九時半頃桜田門のところまで来ますと、車に故障がおきたと....
銀座」より 著者:永井荷風
芝公園《しばこうえん》の森に対して品川湾《しながわわん》の一部と、また眼の下なる汐留《しおどめ》の堀割《ほりわり》から引続いて、お浜御殿《はまごてん》の深い木立....
福沢諭吉」より 著者:高山毅
いたのは、十|月もおわりごろで、もう、すこしうすらさむいきせつでした。 木挽町汐留(いまの新橋のふきん)にある奥平やしきにいきますと、鉄砲洲(築地)にある中や....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
ゃいましたから、私は跡で何んなにヒヤ/\して居たか知れません」 仙「なに、新橋の汐留の川岸から船が出ると、跡から芸者か丈助さん/\という声がするから、其の中に丈....