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汗する
「汗する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
汗するの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
らしています。『双葉』という少女雑誌で僕の皿絵という小説がおめにふれたとすればと
汗するおもいがしました。(岩切)という人にあって聞きました。トラホームだの頸腺腫....
「牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
た。そして苦もなく十万坪の土地が手に入った。サアこれからだ、所謂《いわゆ》る額に
汗するのはこれからだというんで直《ただち》に着手したねエ。尤《もっと》も僕と最初....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ようか五千石取ろかを、すべすべとした細い竹棒の上でいともあざやかに踊りつつ、手に
汗するようなあぶない棒渡りの空中芸を競演しだしたものでしたから、伝六はむろんのこ....
「芽生」より 著者:島崎藤村
農夫の群は、丁度一日の労働を終って、私達の側を通り過ぎた。それを眺めて、私は額に
汗する人々の生活を思いやった。復た私は長い根気仕事を続ける気に成った。 熱いう....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
んだ。またいつか、人足もややこの辺に疎になって、薬師の御堂の境内のみ、その中空も
汗するばかり、油煙が低く、露店の大傘を圧している。 会釈をしてわずかに擡げた、....
「嵐」より 著者:島崎藤村
きで出かけた。 そのうちに、私は末子をもその宿屋に迎えるようになった。私は額に
汗する思いで、末子を迎えた。 「二人育てるも、三人育てるも、世話する身には同じこ....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
ませんでした。それから夕食となりましたが、私は、いつも自分がねるすぐ前にのんで発
汗するのがいいので、母にもねる時のませるつもりでおりました。母も、もとより自分が....
「白くれない」より 著者:夢野久作
ゝ、此の部屋の楽しみ、わかり給ひしかと云ふ。 流石のわれ言句も出でず。総身に冷
汗する事、鏡に包まれし蟇の如く、心動顛し膝頭、打ちわなゝきて立つ事能はず。ともか....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
もう頭自体が水甕にほかならないと信じるようになるのであった。 人体に於て最も発
汗する場所はどこか? 頭! 毛髪はなんのために存在するか? 汗をふせぐためである....
「フシギな女」より 著者:坂口安吾
れる川を山の出口でチョイとふさぐことを考える。山というものは、痩せ地を営々と人が
汗するよりも湖水にした方が清潔だね。資源をつくる所以でもあり、人間を尊重する所以....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
る。しかして月なお北天にあり。 二日、晴れ。日中やや炎暑を感ずるも、食時なお発
汗するに至らず。終日山影を認めず、晩に至り細雨霧のごときを見る。十月二十四日以来....