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汚泥
「汚泥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
汚泥の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
花一日の栄えを本来の面目とする江戸ッ児には、旦々に花新たなる朝顔を愛し、兼ねては
汚泥を出でて露の白玉を宿す蓮の清新を賞する、洵にあらそい難きことどもである。 ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ある。『仏教大辞彙』巻一の一三三八頁にその図二ある。猪が浄処を喜ばぬとは、好んで
汚泥濁水中に居るからで、陶穀の『清異録』に小便する器を夜瀦《やちょ》という、『唐....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
かく》の如く証拠書類を全然否定して剛情に自分の罪を認めなかった。溝《みぞ》の底の
汚泥を掴《つか》み出すのは世態に通じたもののすることでは無い、と天明度の洒落者《....
「屁」より 著者:新美南吉
いうものに汚点がついたのが、しゃくだった。ちょうど、買ったばかりの白いシャツに、
汚泥《おでい》の飛沫《ひまつ》をひっかけられたように。 石太郎にすまないという....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
に無信仰以上の堕落であった。すべてが道徳を笑い、天帝を嘲り、永生を罵り、ひたすら
汚泥の中に食い、飲み、又溺れることを以て人生の快事とした。その形態は正に人間であ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
中にも、最も高尚な民族から堕落してきたそれらの末裔《まつえい》の中にも、その臭い
汚泥《おでい》の中にさえ、沼沢の上に踊る鬼火のように輝く不思議な燐光《りんこう》....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、塵芥《ごみ》捨て場のきたない樽《たる》、鋪石《しきいし》に隠されてる地下の臭い
汚泥《おでい》の流れ、それらは何であるか? 花咲く牧場であり、緑の草であり、百里....
「おせん」より 著者:邦枝完二
とお前、急いで行って、見届けといで」 「かしこまりました」 頭のてっぺんまで、
汚泥の揚がるのもお構いなく、横ッ飛びに飛び出した市松には、雨なんぞ、芝居で使う紙....