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「江南〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

江南の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
断った。 時代は明の末で、天下が大いに乱れんとする時のお話だと思ってください。江南の金陵、すなわち南京の城内に張訓という武人があった。ある時、その城をあずかっ....
骨董」より 著者:幸田露伴
称することになったのである。なるほど韓駒の詩の、「言う莫かれ衲子の籃に底無しと、江南の骨董を盛り取って帰る」などという句を引いて講釈されると、そうかとも思われる....
運命」より 著者:幸田露伴
んや。あゝ亦奇なりというべし。知らず応文禅師の如何の感を為せるを。即ち彬とゝもに江南に下り、彬の家に至り、やがて天台山に登りたもう。 仁宗の洪※せしむ。帝|大....
愛卿伝」より 著者:田中貢太郎
族で、吏部尚書となった者があって、それが大都から一封の書を送ってきたが、それには江南で一官職を授けるから上京せよと言ってあった。功名心の盛んな趙は、すぐ上京した....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
半歳の後、彼は郷里の南部で死んだ。 漢人の詩に、 歩出城東門、 遙望江南路、 前日風雪中、 故人従此去、 別れの杉の下に立って田圃を見渡....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
りました。さらにその辺の土を掘り返すと、数千両の銀が発見されました。 海神江南の朱廷禹という人の親戚なにがしが海を渡るときに難風に逢いまして、舟がもうくつ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
竹人、木馬 宋の紹興十年、両淮地方の兵乱がようやく鎮定したので、兵を避けて江南に渡っていた人びともだんだんに故郷へ立ち戻ることになった。そのなかで山陽地方....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の字ですか」 「夫人の先祖が上から賜わったのです」と、家人が答えた。「世祖皇帝が江南をお手に入れる時、大軍を率いて黄河までお出でになりましたが、渡るべき舟があり....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いう者が、郡へ商売に出た。八人の仲間が合資で、千金の代物を持って行ったのである。江南へ行って、河間の南にある腰※の駅に宿った。 仲間の八人と、騾馬をひく馬夫と....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
出してくれた。その中に三体詩の零本があったから、枕頭の灯を挑《かか》げて、『行尽江南数十程、暁風残月入華清』などという詩を繰返し繰返し読んでいる中につい夢地に入....
五通」より 著者:田中貢太郎
すから、それでこんなになったのです。口どめしておかなかったものですから、あの婢を江南にやったことが世間に知れて、私があなたのために五通を片輪にしたといいだしまし....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
、そしてそれを追って胸の血をたぎらせた若獅子のような少年は老いた退役将校として、江南の野に戦死してしまった。そのラブ・レターのことで私をからかった中村憲吉君も今....
日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
調を奉らん。この誓や神明の前に於てす。東より出ずる日西より出で、北より流るる鴨緑江南より流るるとも反くことあらざるべし」と奏上した。そこで皇后様に於かせられては....
青蛙神」より 著者:岡本綺堂
青蛙神を知りませんか。 李中行 青蛙神……。(考える。)いや、聞いたことがある。江南のある地方では、青蛙神と云って三本足の青い蝦蟆を祭るということだが……。では....
日和下駄」より 著者:永井荷風
暮風収まる時|競《きそ》って炊烟《すいえん》を棚曳《たなび》かすさま正《まさ》に江南沢国《こうなんたくこく》の趣をなす。凡《すべ》て溝渠《こうきょ》運河の眺望の....