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「江州〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

江州の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
わが町」より 著者:織田作之助
とびとは義枝が儀助の後妻になるものと疑わなかったが、秋になると、儀助のところへ、江州から嫁が来た。平べったい器量のわるい顔のくせに、白粉をべたべたとぬり、けれど....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
れ必ず遠藤を討取るべしと豪語していた。友人が其の故を問うと、久作曰く、「我れ且て江州に遊んで常に遠藤と親しむ、故によくその容貌を知っている。遠藤戦いある毎に、必....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
配の際にも、秀吉は敢て争わなかったのである。そればかりではない。勝家が秀吉の所領江州長浜を、自らの上洛の便宜の故を以て強請した時も、秀吉は唯々として従って居る。....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
た。だが三月目に逃げ出した。お手もと金を奪い取り、二人こっそり手に手を取り。……江州へ入っては佐々木家へ仕え、京へはいっては三好家へ仕え、播磨へ行っては別所家へ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
彼女は遂に乞食の群れに落ちて死んだ。 鬼に追わる 宋の紹興二十四年六月、江州|彭沢の丞を勤める沈持要という人が、官命で臨江へゆく途中、湖口県を去る六十里....
」より 著者:織田作之助
ろうか。その日もまた頭痛だという姑の枕元へ挨拶に上ると、お定は不機嫌な唇で登勢の江州|訛をただ嗤った。小姑の椙も嗤い、登勢のうすい耳はさすがに真赧になったが、し....
迷信解」より 著者:井上円了
祀のことにつきては『草茅危言』に論じてあるから、ここにその一部分を抜粋するに、「江州山王の祭りは神事に妄説を設けて、神輿は人の血を見ざれば渡らずとて、見物人に喧....
美味放談」より 著者:北大路魯山人
みたが、うまくいかんものだ……。 飢餓は食を弁ぜず そうだ何日か江州へ鴨を食いに行ったことがある。鴨というとなんとなくかしわよりはうまいような気....
料理メモ」より 著者:北大路魯山人
今は住宅となってだんだん場違いになりかけている。 鼈 *九州柳川、江州彦根及び八幡、雲州松江等の天然物が最良。 *京都の大市は天然産のすっぽんをほ....
若鮎について」より 著者:北大路魯山人
、実に調子の高いうまさが舌になじむ。 もっとも、最初東京にはいってくるものは、江州地方でいわゆるあゆの飴煮にするものであって、これはあまり美味なものではない。....
若鮎の塩焼き」より 著者:北大路魯山人
果たして幾軒あるであろうか。あゆはまだまだ喧伝させてよいであろう。 今のあゆは江州のもので六月になると丹波のあゆが出る。江州は野洲川の上流、および愛知川の上流....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
に左様の者一人も曾て無之」との回答を得て、エタ方の勝利に帰した。 享保三年にも江州甲賀郡森尻村のエタと、非人与次郎との間に、芝居|櫓銭十分一取打の事について出....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
也。 など書いてあるのである。近くは『郷土研究』(二巻八号)に、大橋金造氏は「江州産所村記」を寄せて、その産所の民が竈祓・祈祷・家相・方角などを活計としている....
猪の味」より 著者:北大路魯山人
たくなる。これで時々美味いものを見つけ出すが、また失敗することもある。 かつて江州長浜へ鳥を食いに行った時、鳥屋の前にすばらしく大きな、まるで牛みたいな猪がぶ....
美食多産期の腹構え」より 著者:北大路魯山人
忙殺される。中形のふぐを食うのも口福の大なるもの。京のたけのこ、冬眠のスッポン、江州瀬田の寒もろこの上々にもまさる美味さである。ただし、南日本海で獲れるぶりはそ....