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江東
「江東〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
江東の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
所が、仕方はありません。それに、烏江の亭長《ていちょう》は、わざわざ迎えに出て、
江東《こうとう》へ舟で渡そうと云ったそうですな。もし項羽《こうう》に英雄の器があ....
「猟奇の街」より 著者:佐左木俊郎
礼な! と心の中で叫びつづけながら、彼女は黙りつづけた。 「運転手! ちょっと、
江東《こうとう》ホテルへ回ってくれ」 「あら! そちらへお回りでございましたら、....
「党生活者」より 著者:小林多喜二
つてこんな事がある。今ロシアに行っている同志のことであるが、その同志は他の同志が
江東方面で活動している時は反対の城西方面に出没しているという噂《うわ》さを立てさ....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
。 一七 幼稚園 僕は幼稚園へ通いだした。幼稚園は名高い回向院の隣の
江東小学校の附属である。この幼稚園の庭の隅には大きい銀杏が一本あった。僕はいつも....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
年、本所の工場で働いていた友人がクレーンに跳ねとばされて重傷を負ったとき入院した
江東外科病院を思いだした。近くはないが自動車のことだから、物の五分も違わないと思....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ように赤く、その眼は頭の上に付いていた。 人面瘡 数十年前のことである。
江東の或る商人の左の二の腕に不思議の腫物が出来た。その腫物は人の面の通りであるが....
「光の中に」より 著者:金史良
いえば、そこの市民教育部で夜の二時間程英語を教えていればよかった。それでも場所が
江東近くの工場街で、習いに来る人々が勤労者であるだけに、二時間の授業といっても骨....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
では、花咲かば告げんといいし使いの者を待つほどの悠長はなく、雪の降る中から亀戸の
江東梅のとさわぎまわって蕾一つ綻びたのを見つけてきても、それで寒い怠いも言わず、....
「獏鸚」より 著者:海野十三
の指揮者江戸昌の命令で団員の誰かに刺し殺されたのだ。錨健次は暁団から足を洗って、
江東のアイス王と呼ばれている変人金満家田代金兵衛の用心棒になっていた。ところが暁....
「東京要塞」より 著者:海野十三
、どこにあるか、窓から見える外の様子とか、近所から聞える物音とかで、およそここは
江東らしいとか大森らしいとか分りそうなものじゃないかというと、かの男ははげしく首....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
ずれでも何でもない。当日ただ一人で、亀井戸へ詣でた帰途であった。 住居は本郷。
江東橋から電車に乗ろうと、水のぬるんだ、草萌の川通りを陽炎に縺れて来て、長崎橋を....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
たなかった。が、不思議に新らしい傾向を直覚する明敏な頭を持っていて、魯文門下の「
江東みどり」から「正直正太夫」となると忽ち逍遥博士と交を訂し、続いて露伴、鴎外、....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
から七人三中を受け、私一人しか合格しなかったのをおぼえている。 府立三中は本所
江東橋にあって、いわゆる下町の子弟が多く、そのため庶民精神が横溢していて、名校長....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
求むべからず、今日品川沖に赤目魚釣に往きし忘筌子、利根川(江戸川)に鯉釣に出でし
江東子に、獲物を見せて愕かし呉るるも一興なり。など空想を描きつつ窓によりて進む。....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
。しかし髪の毛を生やすために蝙蝠の血などを頭へ塗っていた。)最後に僕の通っていた
江東小学校の校長さんは両眼とも明を失った上、前年にはたった一人の息子を失い、震災....