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汲み出す
「汲み出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
汲み出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
、帆布で塞いだ穴の内側から、本式にピッタリと板を打付けた。一層|馬力をかけて水を
汲み出す一方に、在らん限りの品物を海に投込む。ボートの連中を艙口から収容すると、....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
義に終わるほかはない。しかしながら私らは他のもっと深い内面的な生命の源泉より愛を
汲み出すことができるのである。ただちに愛の本質に触れることができるのである。愛は....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
近代の絵画は、かくありたいと予定すれば、自然の中から、それに適合するだけのものを
汲み出すのである。それ以外のものは、未練もなく捨て去る。必要なものを摘出して不必....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
り》さと、軽快な弁舌と、異常な記憶力とを持っていた。絶えずその記憶のうちから物を
汲み出すことは、シーザーやアレクサンデルやナポレオンに似ている唯一の点だった。多....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
絡みつく奴が少くない。彼等は人の手許をじろりと見たがる癖がある。老酒を甕の中から
汲み出すのを見て、徳利の底に水が残っていやしないか否かを見て、徳利を熱湯の中に入....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
りました。かかる「穢多」という様な、同情なき文字を使った世の中にも、なお飲料水を
汲み出す井戸を掘らせたり、神輿を舁かせたりしたのを見ますと、彼らがあえて穢れたも....