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決って
「決って〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
決っての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
た。渡瀬はそれを見ると自分の心持が気取《けど》られたなと思った。できない相談には
決っているが、たとえおぬいさんとの結婚をおばさんに打ちだしてみたところが、ひと弾....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
歩かねばなりません。 神経質な細田氏が病院へ出かける時間は大体午前九時三十分に
決っていて、必ず其の時間には紋切型に氏の長身が太い御影石の門に現われるのでした。....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
出られなくなった。 万事休す! * 義眼の副司令の女を、柳ちどりに
決っている。皆さんは其の名前が、「禿」という役割の下にあるのを既に御存知の筈であ....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
、帆村がホープに火を点けるのを待って尋ねてみた。 「いや君、あの男はまだ犯人とは
決っていないよ」 「だってあの男は、事件の室から出て来たのだろう。そして薄刃の短....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
すことに夢中になっているようだが、たといそれを探し当てても、君はサッパリしないに
決っているよ」 「アラなぜ、そうなの」 妾は貞雄が何を云いだすのやら、すこし驚....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
そこで五人の人選をした。カコ技師の外は、大した腕のある者はいなかった。 それが
決って、隊長以下は三台の装甲車に乗り、いそいでこの倉庫第九号から出ていった。あと....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
を撃墜してしまわなかったのです。今後の本艇の使命遂行上、彼らはきっと邪魔をするに
決っていますよ」 「それは考慮した。しかしわれらの統領は成層圏を離れるまでは、如....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
してそう簡単に攻めて来られるものですか」 「ところが、そうじゃないんだよ。来るに
決っているんだから、もう覚悟をしときなさい。第一、今日会った軍部の方がそうおっし....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
その揚句、八十助と鼠谷とは一つのうまい方法を考えた。そのころ二人とも勤め先が
決っていて、八十助は丸の内の保険会社に、鼠谷の方は築地の或る化粧品会社へ通勤する....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
夫婦の幽界に於ける初めての会合――とても他人さまに吹聴するほど立派なものでないに
決って居ります。おきき苦しい点は成るべく発表なさらぬようくれぐれもお依みして置き....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
要で、どんな天分の優れた人物でも、一たん堕落したが最後、碌な働きはできなくなるに
決っている。『肉体が健全で』――まことに困難な註文であるが、実際それでなければ、....
「人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
、かなり多量の血液が溜ったらしかった。結局この柄杓は一ぱい何シーシーという容量が
決っていて、何ばいの血液がすくいだされたから、屍体の血液の量は尋常であったか、そ....
「暗号数字」より 著者:海野十三
第五段めの四桁数字が出てきた。これを QR4S と記号をふった。 この辺で大概
決ってしまうであろうと思って調べてみた帆村は、大きい失望を経験しなければならなか....
「昔尊く」より 著者:上村松園
かりますと、まことに具合よくするすると絵も思う存分に描けますし、筆も大体の手順が
決っていますと、すぱすぱすぱすぱと大胆に走りまして少しも渋滞したりちびたりすると....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
もなければ、分裂もないわけである。大会は大衆の意思で決まるのだから、その時にどう
決っても、これはやむを得ない。たとえば、昨年の大会で、鈴木茂三郎が書記長と決った....