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決め
「決め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
決めの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
は本気に葉子を見つめ始めたのだ。葉子はあらかじめこの刹那《せつな》に対する態度を
決めていたからあわても騒ぎもしなかった。目を鈴《すず》のように大きく張って、親し....
「或る女」より 著者:有島武郎
おかみ》に目をやりながら、
「見てくださいこれを。この冬は米国にいるのだとばかり
決めていたので、あんなものを作ってみたんですけれども、我慢にももう着ていられなく....
「片信」より 著者:有島武郎
り返しておかなければならないのは、あの宣言なるものは僕一個の芸術家としての立場を
決めるための宣言であって、それをすべての他の人にまであてはめて言おうとしているの....
「星座」より 著者:有島武郎
と》って離れなかったから。
「俺はその時、こんな経験は一度だけすればそれでいいと
決めていたんだ。まったくそれに違いないのだ。これ以上のことをしたら俺はたしかに堕....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
られる。肉と霊とを峻別し得るものの如く考えて、その一方に偏倚するのを最上の生活と
決めこむような禁慾主義の義務律法はそこに胚胎されるのではないか。又本能を現実のき....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
さと愚かさとは無限の前には同一である事、何となればそれらの区別はただ人間が勝手に
決めたのであって、無限には賢こさも愚かさもないことを識った。したがって、有智と無....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ふさふさした青苔がぎっしり敷きつめられて居るのです。そこが私達夫婦の会合の場所と
決められました。 あなたも御承知の通り、こちらの世界では、何をやるにも、手間暇....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
らである。人間そのものを書いたからである。ただ人間そのものを書いたきりで、何とも
決めていないところに西鶴の妙味がある。これは俳諧の力から来たものである。 私は....
「映画と音楽」より 著者:伊丹万作
うである。 ただもう、みなが寄つてたかつて「映画と音楽とは不可分なものだ。」と
決めてしまつたのである。原則的に映画が写り出すと同時に天の一角から音楽が聞えはじ....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
かつたかと残念に思うくらいである。 こうして、私は投票は例外なく棄権することに
決めていたから、投票日がいつの間に過ぎたかも知らず、議会の経過を報道する新聞記事....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ブロムは生来荒々しい騎士道精神をいくぶん持っていたので、この婦人に対する権利を
決めるには事件を公然の争いとして、古の武者修行者のやり方にしたがって、簡潔単純な....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
んだか知らないが、私時々涙がこぼれっちまいましたわ。……でも私、自分の旦那さんを
決めなければならないんだわ。いやになるねえ。私がいい人を選んでも、どうか怒らない....
「活人形」より 著者:泉鏡花
とて連出しぬ。 得三は他に一口の短刀を取り出して、腰に帯び、下枝を殺さんと心を
決めて、北の台に赴き見れば、小手高う背に捻じて縛めて、柱に結え附け置きたるまま、....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
いろ批評されているが、およそ大衆団体の中にあって行動するのには、一つの運動方針を
決めてやって行くのだから、大会で
決めた方針を皆が遵奉して行けば、そこには対立もな....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
を思い、いても立ってもおられず出獄したら、すぐその足で新潟に行き応援しようと心に
決め、獄房の中で小さな声でアジ演説の練習をしていた。獄中の決心の通りに出獄後新潟....