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決める
「決める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
決めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
世辞しく近寄って来る同船者と何か戯談口《じょうだんぐち》でもきいているとひとりで
決めると、安心でもしたように幻想はまたかの若者にかえって行った。葉子はふと右の肩....
「或る女」より 著者:有島武郎
も、葉子が倉地に対して持っているよりはもっと冷静な功利的な打算が行なわれていると
決める事ができるほど木村の心の裏を察していないではなかった。葉子の倉地に対する心....
「片信」より 著者:有島武郎
り返しておかなければならないのは、あの宣言なるものは僕一個の芸術家としての立場を
決めるための宣言であって、それをすべての他の人にまであてはめて言おうとしているの....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
完うして時ならざるに死ぬ人がある。然しながら所謂定命の死、不時の死とは誰が完全に
決めることが出来るのだ。愛が完うせられた時に死ぬ、即ち個性がその拡充性をなし遂げ....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
の裸ダンスの写真を、涎を垂らさんばかりの顔つきで眺めて―― 「さア、お前はどこに
決めるんだ」 「俺は断然、この丸花一座を観る」 「じゃ俺もそう決めた。……いいよ....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
何を掴んだのかい」 「いろいろと面白いものを掴んだ。しかし短刀をもった男を犯人と
決めるに十分な証拠はまだ集まらない」 「というと、どんなものを」 帆村は嚥みこ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
ることはむずかしい。 「待って下さい」 とカンノ博士がいった。 「私は、それを
決める前に、この事件の真相を調べるのがいいと思いますね。誰がそれをしたか、何のた....
「火星探険」より 著者:海野十三
ないよ。つまりここから引返すか、何とか食糧を手に入れて旅行を続けるか、どっちかを
決めるんだ」 重大な経済会議が開催された。 「旅行は続けなきゃいやだ。コロラド....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
ったに違いない。家政婦は旗田鶴彌に深い恨みを抱いていたんだ」 「家政婦が撃ったと
決めるのは軽卒に過ぎる。家政婦があのピストルを使ったものなら、花活の中なんかにピ....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
と泣きだした。すべすべとした両頬に泪がとめどもなく流れ落ちる。 そのとき運命を
決める最後のときがやって来た。いままでは、まだ大丈夫と思っていた火の手が、急に追....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ブロムは生来荒々しい騎士道精神をいくぶん持っていたので、この婦人に対する権利を
決めるには事件を公然の争いとして、古の武者修行者のやり方にしたがって、簡潔単純な....
「米」より 著者:犬田卯
度行ったら、はア、なかなか来れねえんだから、よっく、お父とも相談して、それから、
決めるんなら決めなくては駄目だで。」 彼女は勇をそんな遠い寒い国にやるのがひど....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
るじなら、相手の顔をよくよくながめ、名まえをたしかめてから、泊めるか、泊めないか
決めるね。女ってものは、よそものっていうと、とかく信用しがちなものさね。まして科....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
員だという考えに皆がならなければならない。 それからもう一つは、いろんなことを
決めるときに、多数決で
決めるといっても、これはデモクラシーの原則だから当然だが、....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
な神戸港をながめて考え込んだ。 『よし、ひとつお伊勢参りに出かけてやれ』 そう
決めるとかえって心ははればれとしてきた。おあつらえ向きに国の母から二円の金が届い....