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決勝点
「決勝点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
決勝点の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
て歩いた。
競馬場の埒《らち》の周囲は人垣で埋った。三、四軒の農場の主人たちは
決勝点の所に一段高く桟敷《さじき》をしつらえてそこから見物した。松川場主の側には....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
の二人を抜いて、黒白両頭の名馬は、一進一退馬首を前後させながら、次第に第五周目の
決勝点に迫りつつあったので、大坪流の古高勝名乗りをうけるか、八条流の黒住勝つか、....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
、たちまち五、六人の男が目の前に飛んで出た。二百メートルの競走が済んだのである。
決勝点は美禰子とよし子がすわっている真正面で、しかも鼻の先だから、二人を見つめて....
「わが町」より 著者:織田作之助
まじって、三枚四十銭の見本の札をつけて、陳列してあったのだ。 出張撮影らしく、
決勝点になっている長願寺の境内で、優勝旗をもってランニングシャツ姿で立っているの....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
理想的な道路と云ってよい。
豪徳寺附近に来ると、自動車は一かく入れた馬の如く、
決勝点を眼の前に見る走者の如く、宛ながら眼を※と口を結んで、疾風の如く駛せ出した....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、倒れたのが斬られる、倒れないのが斬る(事実は必ずしもそうであるまいが)――その
決勝点で邪魔が入ったというのは、かの棒を持っていた変人が、 「待った!」 りゅ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
セルカークはパチパチと瞬いて、 「じゃ、途中で夜が明けたら、焦げてしまうんだね。
決勝点を間近にみながら黒焼になるなんて、情けない事には是非ならないで欲しいよ」 ....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
眠りしたりしました。亀はゆっくりとたゆまず歩き続けました。兎がやがて気がついて、
決勝点に駆けつけてきますと、亀はもうそこへ到着していました……。 私見――この....
「白銀の失踪」より 著者:ドイルアーサー・コナン
、私達の前まで来た時はデスボロは力つきて出足鈍り、大佐の馬は突進してそれを抜き、
決勝点に入った時は、優に六馬身の差があった。バルモーラル公のアイリス号はずっとお....
「競漕」より 著者:久米正雄
ビーも非常によく効いた。多年の老練で窪田のピッチがぐんぐん上った。「もう十本!」
決勝点に入るまでは随分長く感じられた。久野はひょっとしてもうウインニングへ入って....
「牛」より 著者:坂口安吾
らかった。 「足跡をならしておきなよ」 そんなひどいことを云う女学生があった。
決勝点の附近の柵に腰かけて、足を宙にブラブラふり柿やパンをかじりながらワイワイ云....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
子が両の腕に力を籠めて、
あなたの頸に抱き附いた時、
先を争う駆足に、遥か向うの
決勝点から
名誉の輪飾があなたをさしまねいた時、
旋風にも譬えつべき、烈しい舞踏....
「四つの都」より 著者:織田作之助
ら乗り出して見る。 庄平先頭になって校門をはいる。 初枝、緊張して見る。 庄平、
決勝点へ入る。 庄平、(1)と書いた旗竿を持たせられる。 係の先生のA「お名前は....
「わが町」より 著者:織田作之助
の記念写真が、三枚五十銭の見本の札をつけて、陳列してあったのだ。出張撮影らしく、
決勝点になっている寺の境内で、優勝旗を持って立っているのを、境内いっぱいにひきま....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
し、革命に依って生じた軍事上の三要素を綜合してこれを戦略に活用した。兵力を迅速に
決勝点に集結して敵の主力に対し一挙に決戦を強い、のち猛烈果敢にその勝利を追求して....