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「決心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

決心の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
年に聾《つんぼ》になって以来、二十四の今日まで文筆をもって天下に知られたいという決心で、もっぱら読本《よみほん》の著作に精を出した。八犬伝や巡島記の愛読者である....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
の苦しみの中で、せめてはN家との縁談を断ってでも、幾分一身を潔《きよ》くしようと決心したのでございます。 ところがいよいよその運びをつけると云う段になりますと....
十円札」より 著者:芥川竜之介
――― 保吉は明後日《あさって》の月曜日に必ずこの十円札を粟野さんに返そうと決心した。もう一度念のために繰り返せば、正《まさ》にこの一枚の十円札である。と言....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
分一人でも、名乗《なのり》をかけて打たねばならぬ。――左近はこう咄嗟《とっさ》に決心すると、身仕度をする間も惜しいように、編笠をかなぐり捨てるが早いか、「瀬沼兵....
おぎん」より 著者:芥川竜之介
く》に遇《あ》わされた。しかし水責《みずぜめ》や火責《ひぜめ》に遇っても、彼等の決心は動かなかった。たとい皮肉は爛《ただ》れるにしても、はらいそ(天国《てんごく....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
から一週間ばかりたった後《のち》、妙子はとうとう苦しさに堪え兼ね、自殺をしようと決心するのです。が、ちょうど妊娠《にんしん》しているために、それを断行する勇気が....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
を同時に心の中で感じながら、この上は出来るだけ早く、老人との問答を切り上げようと決心した。 「しかもあの時、城山で死ななかったばかりではない。西郷隆盛は今日《こ....
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
。色の浅黒い、筋肉の引き緊《しま》った、多少|疳癖《かんぺき》のあるらしい顔には決心の影さえ仄《ほの》めいている。治修はまずこう尋ねた。 「三右衛門、数馬《かず....
」より 著者:芥川竜之介
ると、どこかへ逃げ去ってしまうのです。わたしはとうとう苦しさの余り、自殺しようと決心しました。ただ自殺をするにつけても、ただ一目《ひとめ》会いたいのは可愛がって....
将軍」より 著者:芥川竜之介
へ眼をあげた。そうして今夜は人後に落ちず、将軍の握手に報いるため、肉弾になろうと決心した。…… その夜《よ》の八時何分か過ぎ、手擲弾《しゅてきだん》に中《あた....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
しまった。 或自殺者 彼は或|瑣末《さまつ》なことの為に自殺しようと決心した。が、その位のことの為に自殺するのは彼の自尊心には痛手だった。彼はピスト....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
あろう。――半三郎はこう考えるたびに、どうしても彼の脚だけは隠さなければならぬと決心した。和服を廃したのもそのためである。長靴をはいたのもそのためである。浴室の....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
車夫が行ってしまってから、日本人は腕を組んで、何か考えているようでしたが、やがて決心でもついたのか、さっさとその家の中へはいって行きました。すると突然聞えて来た....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、 「旅行から受くる利益と愉快とを貴ぶことはもちろんである。しかし本国に帰ろうと決心した事が度々ある。結局再び考えなおして、そのままにして置いた。」 「科学上の....
寡婦」より 著者:秋田滋
その話はしたくないと云った。が、皆なが拝むようにして頼むので、伯母もとうとう話す決心をしたのだった――。 「私がサンテーズ家のことをお話しするのを、もう何遍とな....