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決潰
「決潰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
決潰の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黴」より 著者:徳田秋声
ればならぬようなことのなかった笹村は、八方から遠寄せに押し寄せているような圧迫の
決潰口とも見られる友人が、どんな風にこのことを切り出すか、それが不安でならなかっ....
「超人間X号」より 著者:海野十三
「たいへんですよ。機械人間が今、ダイナマイトの箱をダムに叩きつけたんです。ダムは
決潰《けっかい》して、ものすごい水が下へ大洪水《だいこうずい》のようになって落ち....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
と、洞察力の鋭敏とは、一切を識破して、そして其力を用いて、将に発せんとする不幸の
決潰を阻止せんとするのである。しかも其の中でも老主人は人の心を攬ることを忘れはし....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
或るものには可なりハッキリ云うべき処を云っているものがあるからだ。 尾去沢ダム
決潰事件は、その後裏面の事実が一向新聞に載っていない。聞く処によると、例の
決潰に....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
亀元年五月には、遠江国に大地震があって、山が崩れて※玉河を壅いだが、続いてそれが
決潰したので、敷智、長下、石田の三郡の民家百七十余区を没した。天平六年四月には、....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ばならぬ。 布引のダムに山から流れた木や岩がつまってそれがあふれ(布引貯水池が
決潰した水)大惨害となったのだそうです。六甲を植林せず、ゴルフリンクや何々ガーデ....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
・リヴォーヴナが嫁に来て六度目の春のこと、イズマイロフ家の持っている製粉所の堤が
決潰した。折も折、まるでわざと狙ったように、製粉所は仕事で満腹のていだったし、お....
「三国志」より 著者:吉川英治
へ着くとこういう命令を出した。そこで五千の鋤鍬部隊は、夜陰を待って、※江の堤防を
決潰すべく、待機を命じられた。 奪取した二ヵ所の陣地に、黄忠と魏延の二軍を入れ....
「鬼」より 著者:吉川英治
った。 狩り出されて来た百人程の者が、協力して、第二の山崩れを防いだ。大溜池の
決潰も事なく済んだ。 僧衣の人足と、鞭を持った奉行との必死は、翌日の仕事からま....