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決着
「決着〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
決着の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
中の出来事で相手のすがたを見とどけていないのであるから、いつまで論じあっていても
決着のつく筈がなかった。喜平はもう一度引っ返して、その正体を見とどけようかとも云....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いや、そんな筈がないという。所詮は双方が水掛け論で、ほかに証人がない以上、とても
決着が付きそうもなかった。この捫著におどろかされて、ほかの者もだんだんに起きてき....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
あろう筈はありません。」 「はあ、成程、」と乗かかったが、まだ荷が済まぬ。これで
決着しなければならぬ訳だが…… 「しますると、御当人、妙子様でごわりまするが。」....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
御承知でしょうが、青木という人の話もあって、きょう、もう、じきに来て、いよいよの
決着が分るんでございますが、それが定まらないと、第一、この子のからだが抜けません....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
せて、参詣を一時さし止めなければなるまいという意見も出ましたが、それがいずれとも
決着しないうちに、七月も過ぎて八月になると、その十二日から十三日にかけて大風雨、....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
「もし、皆さん。もう好い加減にしたらどうです。いつまで云い会ったところで、どうで
決着は付きやあしませんや。第一、御近所の方達も御迷惑でしょうから。」 藤崎さん....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いやがる。どのみち、チャンバラが始まるなら、早いほうがいいな」 「フラム」号の、
決着を見届けるため沿岸をさぐっていた一隊が、帰ってくればこんな話だった。クク島と....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
なほどであった。 一も二もない、したたかに詫びて、その革鞄の口を開くので、事は
決着するに相違あるまい。 我も人も、しかあるべく信じた。 しかるにもかかわら....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
はピーチ・ホテルに滞在していたリチャード・ダルトンという英国人らしいということに
決着したんですが、そのダルトンはきのうの朝、ホテルの勘定を済ませてどこへか立ち去....
「鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
乗りがしているようでした。 こうなると、結局はわたくしの料簡次第で、この問題が
決着するわけでございます。母もわたくしに向って言いました。 「お前さえ承知ならば....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
筈がない。思い切って放してしまえと言うもの、観世物に売れと言うもの、議論が容易に
決着しないうちに、その噂を聞き伝えて大勢の見物人が集まって来た。その見物人をかき....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
山※が先夜の復讐に来たとしか思われないのだ。いや、確にそれに相違ないということに
決着して、死骸は寺に葬った。すると、まだまだ驚くことが有る。」 斯う云って父は....
「城」より 著者:カフカフランツ
です。それに、この件はすでに何年も前から起っていたのですが、今にいたるまでずっと
決着しなかったのでした。それは一部分はソルディーニの良心的なやりかたからきたこと....
「審判」より 著者:カフカフランツ
なかったか、というようなことをもうこれ以上考えずに、互いに握手し合って事を円満に
決着することがいちばんよいように思われます。あなたがたも私と同意見でいらっしゃる....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
、この決定本以前の『新古今集』は、いずれもひがごとの存する本であり、この本は万事
決着の後清書した本であるから、上皇御手もとの御本と些かのちがいもないものであって....