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決算
「決算〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
決算の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「弓町より」より 著者:石川啄木
には戯曲となる。詩とそれらとの関係は、日々の帳尻《ちょうじり》と月末もしくは年末
決算との関係である。)そうして詩人は、けっして牧師が説教の材料を集め、淫売婦があ....
「家霊」より 著者:岡本かの子
り積って百円以上にもなったからは、この際、若干でも入金して貰わないと店でも年末の
決算に困ると説明した。 「それに、お帳場も先と違って今はお嬢さんが取締っているん....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
反芻する贅沢者たちの取付いている感情だ。おれたち忙しい人間は感情は一渦紋で、収支
決算をつけて、決して掛勘定にしとかない。感情さえ現金払いだ。現実から現実へ飛び移....
「いわゆる「反省」は我々を救うか」より 著者:岸田国士
は、まさしく、われわれの「反省」の特質にちかいものである。それは、つねに、過去の
決算のようなもの、ある行為の一ととおりの結末を意味するものだからである。そして、....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
が、近代小説への道に逆行していることは事実で、偶然を書かず虚構を書かず、生活の総
決算は書くが生活の可能性は書かず、末期の眼を目標とする日本の伝統的小説の限界内に....
「猫と杓子について」より 著者:織田作之助
の新しい戦慄といっても過言ではないと僕はまァ思いました。日本の文学は結局生活の総
決算の文学であり、人間を描いても、結局心境のありのままを描くだけですが、ジャン・....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
告した。 ところでそこに問題が孕んでいたのだった。それと言うのは、事変二年目の
決算についてだが、忰の思うとおりにはどうしても行きかねたのである。しかもそのこと....
「瘤」より 著者:犬田卯
百円近く集まった金は一銭の剰余も不足もなく金ピカの大礼服及び付属品|一切代として
決算せられたのである。柳原ものではあるまいかと思われるような上下色沢の不揃いな金....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
づけをどうやら終った。それは旧正月の二日前のことで、村では餅つきも終り、一年間の
決算をつけなければならぬ間際であったのだ。浩さんはその晩近所の親しい家で酒をご馳....
「城」より 著者:カフカフランツ
まだ全然恐れる必要はありませんでした。借金のある人たちはみんな払ってくれますし、
決算は有利でした。食べものでないものがあると、親戚の人たちがこっそり助けてくれま....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
もない。物資と国威との、二つながらの大損失、領土に招いた危急、それが今度の外征の
決算だった。 氷のような叱責で迎えられて、エセックスは、弁解これ努めたが、むだ....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
るに悉皆成就の暁、用人頭の為右衛門普請諸入用諸雑費一切しめくくり、手脱ることなく
決算したるになお大金の剰れるあり。これをばいかになすべきと役僧の円道もろとも、髪....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
田内閣のもとでは、綱紀はそれほど紊乱しておらないと強弁されておるが、第十五国会の
決算委員会に現れた報告書によれば、昨年度官庁においてむだに使われた金が三十億五千....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
見つかったら、一言恨みを言ってやる」などと言う人さえあります。 長い一生の収支
決算まで待たなくても、現在、その日その日に不平は随分あることです。「これほど勉強....
「俗臭」より 著者:織田作之助
に酒肴を出しても良いということになった。S銀行上本町支店から児子権右衛門預金元利
決算報告書が来て、権右衛門の預金が百万円に達したことが分ったからである。 振袖....