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決裂
「決裂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
決裂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
て天子たらんとするものあり、王を以て皇となさんとするものあるに於てをや。事|遂に
決裂せずんば止まざるものある也。 帝の為に密に図る者をば誰となす。曰く、黄子澄....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
門を出たが、祝福の意味で二人を劇場近くにある鳥料理へ案内した。しかし二人の結婚が
決裂するのに三月とはかからなかった。庸三はその夏|築地小劇場で二人に出逢った。額....
「惜別」より 著者:太宰治
者との間にはげしい議論が持ち上った。両々|相対峙して譲らず、一時はこのために会が
決裂するかとも思われたが、その時、座長の近衛篤麿公が、やおら立ち上って、支那の革....
「海底都市」より 著者:海野十三
里と連絡をとっていたが、日ましに彼らの態度は硬化してきて、これでは間もなく会談は
決裂して、両方は武力をもって解決するという道をえらぶほかなくなるのではないかと心....
「今度こそ」より 著者:片岡鉄兵
―」 「犠牲者せ!」 第二のストライキだ。 そのストライキに入る前の日、交渉
決裂の見とおしで忙しい最中だったが、俺は少しの暇を狙って甲吉の病床を見舞った。 ....
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
動方法の上にいくつかの欠点を発見した。 例えば一九二九年の夏、東支鉄道の問題が
決裂して、ソ同盟と中国との国境で軍事行動が行われた時、ソヴェト同盟は極東特派軍を....
「一連の非プロレタリア的作品」より 著者:宮本百合子
よって彼の発見しつつある新しい教育法を示威しようとしたことから、ついに反動教育と
決裂する。あやまれといわれたことに対して、体じゅうをブルブルふるわし「私は詫びに....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
えられて然るべきだ。例えば最近、満州で関東庁の警察官と領事館の検事との間に対立と
決裂が発生したという事件があるが、こうした事件は哲学的(?)には、即ち形而上学的....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
まない種が蒔《ま》かれている。表は立派に名分と理解とによって分れたのだが、内心の
決裂は救う由なきことは申すまでもない。近藤の内命を受けて間者の役をつとめたのが斎....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ひん》ゆえのけわしい顔――。
亭主は亭主同士のいがみあい、山の神は井戸端会議の
決裂、餓鬼は餓鬼で戦争のようななぐりあい、なんだかんだと夜昼喧嘩口論のたえまはな....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
る一派に対して、政府が勝利を得るように支持してもいると告げた。」再度の最後通牒が
決裂すると、一方幕府にたいしては今度は独力で浪人やそれに味方する大名にたいして、....
「越年」より 著者:岡本かの子
もしたらどうか。或いは憎むことによって僕を長く忘れないかも知れない。僕もきっかり
決裂した感じで気持をそらすことが出来よう。そんな自分勝手な考えしか切羽詰って来る....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
た。 「到底、自由主義と集権主義者とは行動を共にすることが出来ない。今日の会議は
決裂におわるよりほかに道がない。それについて諸君のご意見はありませんか? 」 ....
「死者の権利」より 著者:浜尾四郎
ったのではありませぬ。彼女は最後まで男の心を何とかして戻そうと勤めたのです。事を
決裂させまいとあらゆる空しき努力をしていたに違いないのです。 その一つの証拠と....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
えているんだ。乱暴でも何でもかまわない。一時姿を晦《くらま》すんだな。そうすれば
決裂の糸口がつくだろうと思うんだ。すみ子さん。明部屋のはなしが付かなければ、迷惑....