沁み沁み[語句情報] »
沁み沁み
「沁み沁み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
沁み沁みの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恋を恋する人」より 著者:国木田独歩
がら、途々「縁」に就《つい》て朝田が説いた処を考えた、「縁」は実に「哀」であると
沁み沁み感じた。 そして構造《かまえ》の大きな農家らしき家の前に来ると、庭先で....
「沈丁花」より 著者:宮本百合子
たまって来るようだ。死んだ母という人も余り仕合わせそうでなく、気の毒に思う心持が
沁み沁みあったが、はる子は手紙も供物も送らなかった。 追っかけて手紙が来た。母....
「死者の書」より 著者:折口信夫
典・外典其上に又、大日本びとなる父の書いた文。指から腕、腕から胸、胸から又心へ、
沁み沁みと深く、魂を育てる智慧の這入って行くのを、覚えたのである。 大日本日高見....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、ポウポウとした毛を描きます。それがどんなに実際に観察にたっているかということが
沁み沁みとわかって、あれを思い出す度にああよくも命が助かったと思いますが、今の私....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
中、ひとり小宰相だけだった。 「……みかど」 更ける夜を、彼女は惜しむように、
沁み沁み言った。 「こよい限りでございますのね。こうして、みかどに侍いていられま....