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沈下
「沈下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
沈下の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
と、両手合せた、とたん、首筋の御手のちから加わりて、また、また、五百何十回めかの
沈下、泥中の亀の子のお家来になりに沈んでゆきます。身を捨ててこそ浮ぶ瀬あるもので....
「ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
を立てながら、堂々たる姿を地上に現すのであった。発射が終る瞬間、それは再び急速に
沈下するのであった。 ゼラール中尉は、独兵が侵入して以来、どうにかして、ガスコ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
専属高声器が、周章てふためいた人声を発した。 「提督閣下。わがコロラドは、急速に
沈下しつつあります。機雷に懸ったものか、魚雷を受けたものか、附近の兵員からの報告....
「海底大陸」より 著者:海野十三
つないだ。 「――結論だけ申すと、いかにも突飛に聞こえましょうが、これは海面下に
沈下する以前のアトランティス大陸の状態を知り、かつは今日の海底大陸についてくわし....
「地球盗難」より 著者:海野十三
ョンの入った函卓子が、だんだんと低くなってゆくのであった。なんだか卓子が、床下に
沈下してゆく様子だった。なぜそんなことが始まったんだろう。 だがそれは大変な思....
「怪異考」より 著者:寺田寅彦
る。さらにまたこの海峡の西側に比べると東側の山脈の脊梁は明らかに百メートルほどを
沈下し、その上に、南のほうに数百メートルもずれ動いたものである事がわかる。もっと....
「地球要塞」より 著者:海野十三
らであります」 哨戒艦は、しきりに、水深を測っているらしい。 「島影も見えず、
沈下した様子もないとは、変だなあ。――どうだ、水中聴音器で、立体的にも測ってみた....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
アガラ瀑布一帯の……いや、瀑布のように水が入ってくるわい。おや、艦がひどく傾いて
沈下してきたが、まさかこの不沈軍艦が沈むのではあるまいな」 「この見本軍艦の用も....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
わだってきびきびとはかどるのであった。 僅か三十秒後、艦はもうしずしずと波間に
沈下しつつあった。 それから一分の後、艦橋もなにも、すっかり海面から消え去った....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
海女《あま》が二人まで加わっておりました。 これらの海人《あま》を載せて、船の
沈下している海上まで運ぶべき介添船《かいぞえぶね》は、海岸に待っている。 浜辺....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
も差し控えねばならぬ。 と、余は胸をさすりさすり水深を測ったのち、艇をふたたび
沈下せしめた。 深度器を見ながら、機関部に、いま海底に着くぞという声が、唇を離....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
はすこぶる凸凹で、荒れた海の浪のように隆起しているかとおもうと、低く下がり、深く
沈下した裂け目が方々にあった。この氷原の幅はほぼ一里ばかりのものだったが、それを....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
に身をかしげて、甚しい緩速で旋回飛行をやるというのが無理なんだね。エレベーターの
沈下するショックが間断なくつづき、今にも失速して落ちるかと思うこと頻りである。大....
「壁」より 著者:中井正一
被担性として最もめざましくあらわれつつあるか。一つには個人主義が集団的組織の中に
沈下していくことによって、個性的天才が集団的|性格《カラクテール》に転じつつある....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
出来る恐ろしい物音であった。炭柱を抜くと、両壁にゆるみのある場合なぞ地圧で天盤が
沈下する。
沈下は必らず徐々に間歇的に行われるが、坑木がむっちり挫折し始め、天盤に....