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「沈思〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

沈思の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
中にない愚劣政治家共に話したとて分るまいが、真に国家の前途を憂うる人士は、大いに沈思熟考せねばならぬ問題であろうと思う。実に今日は、レオニダスのごとき大政治家|....
宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
を指さした。 (怪物? 怪物って、なんだろう) 博士は額に手をあげて、しばらく沈思してから、 「おい君。これから君が見る怪物は、いったい何者であるか、当ててみ....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
教授が法医学とは勝手ちがいながら何くれとなく世話をしていた。雁金検事は腕を拱いて沈思していたが、課長の入ってくるのを見るなり、 「矢走|嬢は見つかったかネ」 ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
は、ジュゼッペ・アルツォのことを仰言るのですね」それまで法水は、しきりになにやら沈思げな表情をしていたが、はじめて言葉を挾んだ。 (註)キプロスの王ピグマリ....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
月二十五日。田川勇より。 春部カズ子さま。 「なるほどねえ……」 と帆村は沈思し、春部カズ子も黙したままにて帆村の面に動く一筋の色も見のがすまいとこちらを....
天守物語」より 著者:泉鏡花
人じめに自分のものと、つけ上りがしています。貴方はそうは思いませんか。 図書 (沈思す、間)美しく、気高い、そして計り知られぬ威のある、姫君。――貴方にはお答が....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
。早くそれをいってみよ」 大総督は、ハヤブサを促した。しかし彼は、なおも暫時、沈思しているようであったが、ついに決心の色をうかべ、 「では、申上げます。これか....
地球要塞」より 著者:海野十三
ったものに、ちがいない。いよいよ油断ならないのは、その怪放送者である。 私は、沈思黙考《ちんしもくこう》すること一時間あまり、ついに肚《はら》をきめるに至った....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
。(と昂然として鐘を凝視し)山沢、僕はこの鐘を搗くまいと思う。どうだ。 学円 (沈思の後)うむ、打つな、お百合さんのために、打つな。 晃 (鎌を上げ、はた、と切....
琵琶伝」より 著者:泉鏡花
。あんまりだ、あんまりだ。」 謙三郎はいかんとも弁疏なすべき言を知らず、しばし沈思して頭を低れしが、叔母の背をば掻無でつつ、 「可うございます。何とでもいたし....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
より清き真宗教の普及の為めに、精進努力せしむる所以なのである。 吾等は信ずる、沈思熟慮の結果は、必ず汝をして、われ等の主張の合理性を承認せしむるに相違ないと。....
取舵」より 著者:泉鏡花
か知らんが、名歌だッたよ。」 「しかし伺おう。何と言うのだ。」 学生はしばらく沈思せり。その間に「年波」、「八重の潮路」、「渡守」、「心なるらん」などの歌詞は....
山吹」より 著者:泉鏡花
った肉を、この人に拾われたいと存じます。 画家 (あるいは頷き、また打傾き、やや沈思す)奥さん、更めて、お縫さん。 夫人 (うれしそうに、あどけなく笑う)はアい....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
演説し、一時間ないし一時間半にして散会す。散会の前にはおよそ五分間、一同首を垂れ沈思黙座す。これ、その宗の主義、外形上の装飾・礼式はすべて無用に属し、内心の信仰....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
一方マイルに二人平均数なれば、目前の事業に追われて、悠然として明窓浄几の下に静座沈思する余暇これなし。したがって、人民の快活にしてよく活動しおるには、実に感心つ....