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沈酔
「沈酔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
沈酔の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「歴史の落穂」より 著者:宮本百合子
いことをせずひっこんでおれといわれ、衣食の苦労もないところから、その内面の苦痛に
沈酔した結果、ヨーロッパの真の美を、その伝統のない日本、風土からして異る日本に求....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
家若公のいたいけな姿を見、その容儀神妙なるを喜び、馳走を受け、前後を忘るるほどに
沈酔して帰宅したとある。ことわっておくが、この時の若公というのは、後に関白になっ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
でまた晩から朝まで飲み続けに飲んで居ることもありますから、その場合には随分彼らも
沈酔して前後不覚になって居るようなことも随分あります。
まず園遊で林の木....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
目的は、熊本を中心に、武蔵に関する史料蒐集にあったのだが、もっぱら郊外の一日亭に
沈酔して、二人で“木挽ぶし”ばかりを稽古していた。音痴のぼくは落第、別府へ戻って....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
は昔の方が急劇であったのかも知れぬ。中世の記録を見ると、公けの御宴会でも淵酔とか
沈酔とか謂って、多くは正体がなくなり、またこのような失敗を演ずる者が、いくらもあ....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
で、無益なことのようだがそれをしなかったら、一村の仲間同士で長夜連日の宴を張って
沈酔したであろうから、この変化はむしろ幸福なものであった。 家々に新穀を以て秋....