沙上[語句情報] »
沙上
「沙上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
沙上の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
水を飲みに下りた、鹿の足痕であると、猟師はいう。同行の高頭君は、退屈紛れに、杖を
沙上に揮って、それを模写していた。自然は欺かれず、人間の智能は、鹿の足痕一つをだ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
も揃うて地に伏して起たず。駱駝の荷を揚げ卸し谷を渡す間に眠ってやろうとの算段で、
沙上に転び廻りて荷を覆《くつがえ》しすこぶる人を手古摺《てこず》らせたとある。ロ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れず、無事に莚《むしろ》の上に熟睡していますから、米友も安心しました。 酔うて
沙上に臥《が》するというのは道庵に於て、今に始まったことではない。医者の不養生を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
》の碑のうしろ、そこを探しても先生らしいのはいない。 もしや、例の癖で、酔うて
沙上に臥《ふ》す、なんぞと洒落《しゃれ》てはいないかと、方丈の松の根方や、裏庭に....
「源氏物語」より 著者:紫式部
を思った。 知らざりし大海の原に流れ来て一方にやは物は悲しき と歌いながら
沙上《しゃじょう》の座に着く源氏は、こうした明るい所ではまして水ぎわだって見えた....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
紫色を呈する。花後に円実を結び淡緑色の果皮が開裂すると大きな白い種子がこぼれ出て
沙上にころがり、その種皮はコルク質で海水に浮んで彼岸に達するに適している。そして....