沙魚[語句情報] » 沙魚

「沙魚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

沙魚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ィリッピンのカガヤン湖で獲《と》れる世界最小の脊椎動物、全長わずか二分ばかりの蚤沙魚《リリプチャン・ゴビー》を、北雲南|麗江《リーキャン》連嶺中の一小湖で発見し....
春昼」より 著者:泉鏡花
が始末をする仕来りになっておりますがね、男のは困りますな。 そんな時、その川で沙魚でも釣っていたかったですね。」 「ははは、これはおかしい。」 と出家は興あ....
海の使者」より 著者:泉鏡花
い処に蠢いたが、声のありそうなものは形もなかった。 手を払って、 「ははあ、岡沙魚が鳴くんだ」 と独りで笑った。 中 虎沙魚、衣沙魚、ダボ沙....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
うわさに聞けば、友子づれで、吉原の河岸をせせって。格子へ飛びつくというから、だぼ沙魚のようになりやがった。――弁持……」十二のくすくす笑っているのを呼びかけて、....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
八 先生は見ざる真似して、少年が手に傾けた件の畚を横目に、 「生憎、沙魚、海津、小鮒などを商う魚屋がなくって困る。奥さんは何も知らず、銑太郎なお欺く....
化鳥」より 著者:泉鏡花
向に寝転んでいて、烏の脛を捕えた。それから畚に入れてある、あのしめじ蕈が釣った、沙魚をぶちまけて、散々悪巫山戯をした挙句が、橋の詰の浮世床のおじさんに掴まって、....
博物誌」より 著者:岸田国士
には水がいっぱい入っているだけだ。私はわざと餌を入れておかなかったのである。かわ沙魚はそのまわりを回って、頻りに入口を捜していたと思うと、早速そいつにかかってし....
沙魚」より 著者:佐藤垢石
閉じないのは、※を閉じる。 日本のどこでもの海岸の浅い砂浜や叢に棲んでいる飛|沙魚と、九州有明湾や豊前豊後の海岸にいる睦五郎と、誰にもおなじみの鰒である。 ....
海豚と河豚」より 著者:佐藤垢石
い。眼をぱちぱちさせて人を眺めている。魚のうちで、まばたきするのは河豚に、どんこ沙魚ぐらいのものだろう。 六 近年、東京市中にだいぶ河豚料理屋が増え....
鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
般の釣りのうちでも高級に属する方であって、いろいろの条件が複雑にできているから、沙魚やセイゴを釣るといったふうに、簡単にはいかない。さらに寒鯛となると、主として....
蜻蛉返り」より 著者:佐藤垢石
この魚と同じに、トンボ返りのやれる奴は、九州有明湾に棲んでいるムツゴロウという沙魚の一種だけであると、私の友達が話したが、果たしてどんなものだろう。 湾内へ....
ザザ虫の佃煮」より 著者:佐藤垢石
瀬虫も、ザザ虫と同じようなものだ。おいしくも、なんともない。これよりは、安佃煮の沙魚の方がおいしいようだ。一体信州という国は、山国で海の方から味のいい魚がこない....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
材木が皆動く。 「とっさんここいらで、よく釣ってるが何が釣れる。」 船顎、 「沙魚に鯔子が釣れます。」 「おぼこならば釣れよう。」と縞の羽織が笑うと、舷に肱を....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
流す竜巻が馳掛けた、その余波が、松並木へも、大粒な雨と諸ともに、ばらばらと、鮒、沙魚などを降らせました。 竜巻がまだ真暗な、雲の下へ、浴衣の袖、裾、消々に、冥....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
懸ったら最後というが、真の釣だろう。それを、中途で逸らすようでは、岡っ張で、だぼ沙魚を対手にしてる連中と、違い無いさ。随分永らく釣を行った癖に、今夜の不首尾は、....