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没分暁漢
「没分暁漢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
没分暁漢の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
のに是非来いなんていうはずがないじゃないか」
「それを云うのよ。岡本もよっぽどの
没分暁漢《わからずや》ね」
津田は黙ってしまった。何といって彼女を追究《ついき....
「中味と形式」より 著者:夏目漱石
」という簡潔な形式によって判断が浮んで来ないのであります。幼稚な智識をもった者、
没分暁漢《ぼつぶんぎょうかん》あるいは門外漢になると知らぬ事を知らないですまして....
「文芸の主義」より 著者:森鴎外
ある。 自然主義というものに、恐ろしい、悪い意義があるように言い触らしたのは、
没分暁漢の言か、そうでなければためにするものの言である。もっともおかしいのは自然....
「田園雑感」より 著者:寺田寅彦
の結果はどちらもわからない前の二者よりも悪いかもしれない。性格が分裂して徹底した
没分暁漢になれなくなるから。それはとにかく、自分は今のところでは田舎よりも都会に....
「再び科学的精神について」より 著者:戸坂潤
体験を必要とするというような意味のことを説いたが、もしそのことが、文化上の無知な
没分暁漢である日本の政治家や為政者に対する批判ではなくて、科学の素人に対する批難....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
かし馬琴だけは止まって若殿のお相手をしたものである。しかるに若殿がお多分に洩れず
没分暁漢の悪童で馬琴を撲ったり叩いたりした。そうでなくてさえ豪毅一徹清廉潔白の馬....
「活人形」より 著者:泉鏡花
取らねば帰らぬ。きりきりここへ出しなさい。と言い募るに得三は赫として、「ここな、
没分暁漢。無い者ア仕方がねえ。と足を出せば、「踏む気だな、可いわ。踏むならば踏ん....