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「没後〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

没後の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
ためか、彼女自身の性情のためか、どちらか未《いまだ》に判然しない。蟹の長男は父の没後、新聞雑誌の用語を使うと、「飜然《ほんぜん》と心を改めた。」今は何でもある株....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
かたち。 二三 慈、険、及不。(天下皆謂章第六十七) 二四 那伽閼剌樹那――釈迦没後七百年頃南インドに生れる。大乗経典を研究、その弘伝者として大乗諸宗の祖師とい....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
乗じて湖上に赴きし牧師夫妻は、ついにその夜は帰らず、夜半四、五名の村民が、雨中月没後の湖上遙か栄光に輝ける牧師の死体を発見せるも、畏怖して薄明を待てり。牧師は他....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
でいることを打ちあけるひまを与えなかった。 彼は、夜行の汽車で出発した。 日没後、なお、一と時は、物が白く明るく見える、生暖い晩だ。 昼の雑鬧と黄色い灰の....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
交代時間は次の日の夜に廻って来るので、彼は日の出後一、二時間で帰ってしまって、日没後から再び職務に就くことになっているというので、私もひとまず帰ることにした。 ....
葬られたる秘密」より 著者:小泉八雲
時の外は、誰れも番を致しておる部屋に、入らぬよう命じておいていただきたい』 日没後、大玄和尚はその家へ行くと、部屋は自分のために用意が出来ていた。和尚は御経を....
」より 著者:小泉八雲
前にあっては、その辺は夜暗くなると非常に寂しかった。ためにおそく通る徒歩者は、日没後に、ひとりでこの紀国坂を登るよりは、むしろ幾哩も※り道をしたものである。 ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
乗船中、自己の義務を果たすべき条款に署名した以上、この船にとどまってはいるが、日没後はもう二度と氷の上へはけっして行かないぞ」 これがすなわち彼の物語で、わた....
税所敦子孝養図」より 著者:上村松園
かし薄幸な女史は八年のちの二十八歳に夫に死別されたのである。 女史は夫篤之氏の没後、薩摩に下って姑に仕え、その孝養ぶりは非常なもので、ここでいちいち列挙するま....
暗黒星」より 著者:黒岩涙香
しく見える。 この夕映えが燃える火の如き凄まじさで全天に広がった。 それが為に日没後の明るさが常の真昼の明るさと似寄っている。 五十九 この夕映えは何であろう。....
九月四日」より 著者:岡本綺堂
毀れかかった家などが化物屋敷のように残っているのも物凄く見られた。日中は格別、日没後に婦人などは安心してここらを通行することは出来そうもない。 区劃整理はいつ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
のは、たれびとにてもこれを許す。あたかも客舎のごとし。ただその客舎と異なるは、日没後、門の出入を禁ずるのみ。もし僧徒にしてその坊に入らんと欲するものは、まずその....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
当所は昨今酷熱の候にして、わが八月の暑気以上なり。昼間の温度は九十度に上るも、日没後は大いに清涼を覚ゆ。副領事杉村恒造氏とともに電車に駕して市内を巡見し、公園に....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
色香なきもののごとくなり候」 淀君の返事はテキパキしている。さすがは太閤さんの没後一人で天下を切り回しただけあると、みなのものが感じた。 「太閤さんは少し放蕩....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
な区別を立てても、夜間にはそれが判明せぬが為にか、多くの地方では、エタは日出前日没後には、外出を禁じられていた。夜間やむをえず外出する場合には、何村のエタ某とか....