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河上
「河上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
河上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
見えて、また何か新しい力競《ちからくら》べを試むべく、面白そうに笑い興じながら、
河上《かわかみ》の方へ急ぐ所であった。それでもまだ容貌の醜い若者は、快活な心もち....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
然現わるべくして現われ出たこの事実をもみ消すことはもうできないだろう。
かつて
河上肇《かわかみはじめ》氏とはじめて対面した時(これから述べる話柄は個人的なもの....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
ともできよう、われらみずから風であり、天にも属せず地にも属せず、その中間に住した
河上の老人とともに中空にいるものであるから。現今のシナに見る、かの奇怪な、名ばか....
「河明り」より 著者:岡本かの子
、誰でも知り過ぎていて、平凡に帰したことだが、この家の娘が身を賭けるようにして、
河上を探りつつ試みたあの土俗地理学者との恋愛の話の味い、またその娘が遂に流れ定っ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ュヴェツィンゲン風を模した宮廷楽師の衣裳。その色濃く響の高い絵には、その昔テムズ
河上におけるジョージ一世の音楽饗宴が――すなわちヘンデルの、「水楽」初演の夜が髣....
「御萩と七種粥」より 著者:河上肇
一間の栗林家の門部屋で病死した時――栗林家の次男坊に生れた才一郎は、この時すでに
河上家の養子となっていたが、養家の瀬兵衛夫婦がまだ生きていた為めに、ずっと栗林家....
「古狢」より 著者:泉鏡花
えませんわ。あんまり可哀想な方ですもの。それはね、あの、うぐい(※)亭――ずッと
河上の、川魚料理……ご存じでしょう。」 「知ってるとも。――現在、昨日の午餉はあ....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
かり黒い蓋をしめて、その背後に梢を見せている河岸の菩提樹の夕闇を細かく刻んだ葉は
河上から風が来ると、飛び立つ遠い群鳥のように白い葉裏を見せて、ずっと河下まで風の....
「麻畑の一夜」より 著者:岡本綺堂
ろしい秘密を包んでいるような、濁った水の流れを見つめていた。 三人はまた黙って
河上の方へ遡って行った。空はまだ美しく輝いていたが、堤のあちらはもうそろそろ薄暗....
「西航日録」より 著者:井上円了
河の間は、船行はなはだ困難にして、夜間はみな停船す。岸上に兵営あり、砲門ありて、
河上を警戒するもののごとし。 十四日午後、はじめてカルカッタ府に入津す。河流を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
就月将の繁栄は、ただ驚くよりほかなし。余がその盛況を賦したる一律あり。 十里廷無
河上塵、収容七百万余民、街皆築、天下何都能比倫。 (十里の市街区には
河上の塵もな....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
ここと思うたところには、太公望が真夜中に魚つりをやっていたり、ここと決めると
河上から船がやって来たりして、なかなか死ぬことが出来なかった。 それで、ずんず....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
たとえば、片山哲氏といえば安部先生と共に、すぐ社会民衆党だと言い、私とか麻生氏、
河上氏、三宅氏等は日労党のかたまりだと言う。日本無産党というと、鈴木、加藤と来る....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
戦後初の国会が開かれたのを機会に、当時の代議士を中心として戦前の社会主義運動者、
河上丈太郎、松本治一郎、河野密、西尾末広、水谷長三郎氏が集まり第一回の準備会を開....
「古事記」より 著者:太安万侶
の國から渡つて來た長鳴鳥《ながなきどり》を集めて鳴かせました。次に天のヤスの河の
河上にある堅い巖《いわお》を取つて來、また天の金山《かなやま》の鐵を取つて鍛冶屋....