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河内山
「河内山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
河内山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
く煙管の噂《うわさ》をしていると、そこへ、偶然、御数寄屋坊主《おすきやぼうず》の
河内山宗俊《こうちやまそうしゅん》が、やって来た。――後年《こうねん》「天保六歌....
「虚構の春」より 著者:太宰治
十パアセントは自殺なんだよ。君、秘密は守って呉《く》れるね? 藤村先生の戸籍名は
河内山そうしゅんというのだ。そのような大へんな秘密を、高橋の呼吸が私の耳朶《みみ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うでしたが、右門はかまわずにさっさと道を神田へ出ると、一路行き向かったところは、
河内山《こうちやま》宗俊《そうしゅん》でおなじみのあの練塀小路《ねりべいこうじ》....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一 「あなたはお芝居が好きだから、
河内山《こうちやま》の狂言を御存知でしょう。三千歳《みちとせ》の花魁《おいらん》....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
である。久保町には高徳寺という浄土宗の寺があって、そこには芝居や講談でおなじみの
河内山宗春の墓がある。その高徳寺にならんで熊野|権現の社があるので、それに通ずる....
「初冬の日記から」より 著者:寺田寅彦
痣に注がれるのはもとより予定の通りである。その際に、もしかこれが旧劇だと、例えば
河内山宗俊のごとく慌てて仰山らしく高頬のほくろを平手で隠したりするような甚だ拙劣....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
市川左団次)等であった。 明治以後の黙阿弥作として最もよく知られているものに「
河内山」がある。明治十四年三月の新富座初演で、名題は「天衣紛上野初花」と云うこと....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
その哀れさ。 それでも廊下を通り玄関へきた時には、急にムクムクとふてくされて、
河内山の百分の一ぐらいの悪度胸で居直り、 「オヨシちゃん。私を暫時、女中部屋で休....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
「アッハッハ。ノガミの浮浪者が、こんな出会いで集団強盗をくみやがるのさ。しかし、
河内山もこんなものだろうよ。ところが、アタシの考えは、もっと大きい」 サルトル....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
ことかと長平は思った。 ずいぶん手数をかける男だ。長平の趣味から言えば、端的に
河内山式の方がよい。この男は、京の家ぼめから始まり、いろいろと演技の数をつくして....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
がその眼には油断がない。絶えず前後へ気をくばっていた。 バッタリ遭ったは
河内山 「おお和泉屋、和泉屋ではないか!」 こう背後から呼ぶ者があるので、次郎....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
立った彼の烏帽子姿は、ありありとわたしの眼に残っている。弁慶も助六も清正も家康も
河内山も説くには及ばない、この仲国ひと役でも団十郎に名人の尊称をあたえていいと、....
「源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
いほどに、彼の技倆も名声も高まっていたのである。 その年の十一月、歌舞伎座で『
河内山』を上演した。これも再演で、団十郎の
河内山、菊五郎の直次郎、左団次の市之丞....
「挿話」より 著者:徳田秋声
はそう言って、鼻頭ににじみでた汗をふいていた。 辰之助は序幕に間に合った。 「
河内山」がすんで、「盛綱陣屋」が開く時分に、先刻から場席を留守にしていたお絹が、....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
富座にて「天衣紛上野初花」を上演。河竹新七がその旧作を改訂せるものにて、団十郎の
河内山、菊五郎の直侍、左団次の金子市之丞、半四郎の三千蔵、梅五郎の按摩丈賀など、....