河原乞食[語句情報] » 河原乞食

「河原乞食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

河原乞食の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
規八百石をたいせつにいたさねばならぬぞ。したがって、それなる少年にはもうこのうえ河原乞食《かわらこじき》のまねなどをさせたり、あまりろくでもない草双紙なぞを読ま....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
らないほうがかえって役目の誉れになることがあるんだ。だから、おれが奥山くんだりの河原乞食《かわらこじき》のうわさを知らなくたって、何も恥にゃならねえんだろう。違....
俳優倫理」より 著者:岸田国士
日本ではどうかというと、これは御承知と思いますが、「河原者」という言葉がある。「河原乞食」ともいいます。これは元来歌舞伎劇というものの成立を調べれば直ぐわかるの....
劇の好きな子供たちへ」より 著者:岸田国士
いえば芝居のことである。芝居といえば、役者の芸を見せるものである。役者とは、昔、河原乞食とさえいわれた、いやしい職業のものを指すということになると、君たちの好き....
朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
残したのだから、華やかなはずだった。 つい十年ほど前の、旧幕時代には、芝居者は河原乞食と賤《いや》しめられ、編笠《あみがさ》をかぶらなければ、市中を歩かせなか....
殺人迷路」より 著者:夢野久作
かりならぬと、乞食役者どもへ固く申付けよ」と仰せられた。これは狂言の種に苦しんだ河原乞食どもの仕業と、すぐにお気付きになったからで……云々……(意抄) 此処ま....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ない。女の子も随分やって居る。 そのほかにアゼ・ハアーモといって、男女混合して河原乞食の芝居のような真似をして遊んで居るのもある。また鞠を投げて遊ぶことも稀に....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
の俳優すなわち歌舞伎役者であります。彼らももとは非人の一つに数えられて、河原者・河原乞食などという名称があったのみならず、名優であってももと非人部落と言われてい....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
の意味からであったと解せられる。 俳優或いは人形舞わし、その他の遊芸者を、古く河原乞食と云った。「河原」ということは後に説明する。これを乞食といったのは、右の....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
家などと呼ばれて、かなり社会に重んぜられる俳優の徒の如きも、かつては河原者とも、河原乞食とも言われたものであります。 ここに河原者とは、もと河原に小屋|住居し....
濫僧考補遺」より 著者:喜田貞吉
師や猿楽法師など、いずれもこの落伍者なる濫僧に端を発し、はては後世俳優を呼ぶに、河原乞食の称を以てするにも至ったのである。....