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河川
「河川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
河川の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る嬰児殺しの動機」より 著者:佐左木俊郎
その触手を海岸へ、海岸の空地へと伸ばしていく。田舎の小さな町でさえ、そこに一本の
河川が流れていると、河岸へ河岸へと水に向けて広がっていく。そして、水際に猫の額ほ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
、河岸の黒まった倉庫に対し、緋縅しの鎧が投出されたような、鮮やかな一堆に見える。
河川通のこの家の娘は、この亀島川は一日の通船数が三百以上もあり、泊り船は六十以上....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の時分から彼らに旅人愛護の精神をささやいている。いたるところに山嶽は重なり合い、
河川はあふれやすい木曾のような土地に住むものは、ことにその心が深い。当時における....
「連環記」より 著者:幸田露伴
帰らしめ、照を呉門寺に置いて、優遇至らざるなくした。寂照は既に仏子である。一切の
河川が海に入ればただ是れ海なるが如く、一切の氏族が釈門に入れば皆釈氏である。別に....
「『尚書』の高等批評」より 著者:白鳥庫吉
なるもの也。よく之を治するは仁君ともいふを得べし。然るに『書經』は支那のあらゆる
河川が堯の時以來氾濫し居たりしに、禹はその一代に之を治したりと傳ふ。かくの如きも....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
獣皮を張って造った原始的な小舟。今日でもウェールズ、アイルランド、フランスなどの
河川湖水で漁夫が用いる。ごく軽くて背負って遊ぶことが出来るのである。 六九 淦。....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
のである。 「材木の話でざんすが、社長から話のありましたように、進駐軍向けとか、
河川風水害防止愛国工事とか唄いやしてタダのようにまきあげて運びだしてやすから、昨....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
一個の石を加えた。その左右に三個ずつ六個の小石を置き並べた。 「これはほかならぬ
河川陣だ」 乞食はまたもや石を崩した。十個の小石を一列に並べた。その中央へ角石....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
の利用がある。例えば大気、太陽が上っているときの太陽の光線と熱、湖水の岸辺の水、
河川の岸の水等は、何人にも不足の無い程度に存在し、何人も欲するままの量を採ること....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
ぎだした。 阿賀ノ川は猪苗代湖に水源を発して日本海へそそぐ川である。太平洋側の
河川は、越すに越されぬ大井川などと大きなことを言うが、大水がでた時のほかは至って....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
る。入海に面し、広大な沃野の中央に位しております。また沃野の奥深くから流れてくる
河川の便にも恵まれております。四周に豊かな生産地をもち、水陸の交通輸送の便に恵ま....
「鰻の話」より 著者:北大路魯山人
、もちろん、養殖うなぎより天然うなぎの方が美味である。そのいわれは、季節、産地、
河川によって生ずる。 「何月頃はどこそこの川のがよい」「何月頃はどこそこの海だ」....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ったよりは易く書付を書いてくれたです。
村を離れて一里ばかり登りこれより本流の
河川と離れ、西少し南の山間の太い川に沿うてだんだん上に登って行きました。もはやこ....
「若鮎について」より 著者:北大路魯山人
みると、若あゆなるものは結局琵琶湖のひうおではあゆらしいうまさはないが、初めから
河川で発生したものはちょっとぐらいでも、すでに立派な美食価値を持っている。いわば、それぞれの川の味をもっているのだ。....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
からするもので、冬期作戦に依る損害は通常甚だ大きい。故に一度敵地を占領して要塞、
河川、山地等のよき掩護を欠く時は冬期その地方を撤退、安全地帯に冬営するのが通常で....