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沸し湯
「沸し湯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
沸し湯の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
話を混返すものもあった。 この連中と一緒に、私は中棚の温泉の方へ戻って行った。
沸し湯ではあるが、鉱泉に身を浸して、浴槽の中から外部の景色を眺めるのも心地が好か....
「夜の靴」より 著者:横光利一
軒もない泥田の中に、ぼつりと一つ農家があり、それが温泉宿で、一ヵ月も水を変えない
沸し湯のどろどろした汚れ湯が神経痛によいという。泥のような中から裸体の農婦の背中....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
のケッパーという酸味ある青豆の如きものを二十粒ほど入れて作るなり。 ○脳味噌は煮
沸し湯に塩少しを入れたる物へおよそ五分間漬けて取出し薄皮をむき脳味噌一頭分を六ツ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
が目についたので、一汗流して行こうとなった。這入って見ると鉄渋色の鉱泉で、それも
沸し湯だった。上って浴衣を借りると、実に薄汚なくてくしゃくしゃしている。一室に通....