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「油っこい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

油っこいの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
こくをとってみっちり太っておかなきゃ、これから寒に向かってしのげねえんだ。久しく油っこいものいただかねえから、まだ少しはええようだが、今からそろそろ出かけて、お....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
もう隠しだていたしませぬ。いかにも、水いたずらはてまえのしわざにござります」 「油っこいまねするにもほどがあらあ。なんでまた、てめえでてめえの座敷に水まきしたん....
文士の生活」より 著者:夏目漱石
の何で無くてはならぬと云う程に、味覚が発達しては居ない。幼穉《ようち》な味覚で、油っこい物を好くと云う丈《だけ》である。酒は飲まぬ。日本酒一杯位は美味《うま》い....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、後家さんが浅公に何か弱点を握られているせいだともいうし、浅公の方で、後家さんの油っこいのに離れられないのだともいうし、後家さんは浅公を、振って振って振り通しな....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て一方には、油壺の油を注口からガブガブと飲み、 「ピグミーだって、あなた、時々は油っこいものを食べないと、身体がバサバサになって骨ばなれがしてしまいます。ああ、....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
ひかれていた。時々、彼と退社後、闇市のうすぐらい電燈の下で、お好み焼を食べたり、油っこいうどんを汗かきながらすすったりした。田舎出の少年は、おそるべき健啖ぶりで....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
ないが。――姿勢のよくなったためだろう。 彼女は毎日美食をした。洋食! 洋食!油っこい物! 勿論私へも美食を進めた。私はあまり食べなかった。 一日に幾度も....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
、しずめようとした。 「お駒ちゃん、じっとして、おれのいうことを聞きな」 例の油っこい声なので、それは、お駒ちゃんのみならず、女のうえには、不思議な力を投げる....
余齢初旅」より 著者:上村松園
はごたごたとした小さな食物の店がある。その家々に支那人が代わり代わり腰をかけて、油っこいものを、さもおいしそうに青天井の下でたべている。軒もひさしもない青天井の....