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治平
「治平〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
治平の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「栗の花の咲くころ」より 著者:佐左木俊郎
、嘉三郎の方へ一斉に集まって来た。嘉三郎は手で髭を隠すようにした。 「あの、高橋
治平さんという人の家は、どの辺だね?」 嘉三郎は、そう酒を運んで来た茶屋女に、....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
しずかに話し出した。 「今まで自分の名をいったこともありませんでしたが、わたしは
治平といって、以前は奥州筋のある藩中に若党奉公をしていた者です。わたしがここへ来....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の事に存じ奉り候。 ――日本数百年、戦争これなきは天幸と存じ奉り候。あまり久しく
治平うち続き候えば、かえってその国のために相成らざる事も御座候。武事相怠り、調練....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
よび四十三年説の方が論拠が強いように見える。ハムムラビ王は即位以後三十年間は鋭意
治平の術を講じ、祭祀を尚《たっと》び、民の訟を聴き、運河を通ずるなどの事をなし、....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
た、此の間お宅へお寄り申そうと思いまして参ると、番頭さんが何とか云いましたっけ、
治平とお店に坐っている様子てえものは、実に山が押出したような姿で、何となく気がつ....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
三 塩町と云う処に、相模屋と一等の家でございます。或日のこと、桑原
治平と云う他所へ反物を卸す渋川の商人と、茂之助は差向いで一猪口飲りながら、 治「....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
に襲いでさらに成金振りを発揮した。彼は無量光院を建立して、院内の荘厳ことごとく宇
治平等院を摸したとある。その他、東大寺大仏殿再興の時のごときも、彼は実に第一番に....
「西航日録」より 著者:井上円了
駸忽成富強基、電気応用驚耳目、器械工夫競新奇、実業已能凌万国、文芸又足圧四陲、政
治平等定綱紀、人民同等無尊卑、汽車未設上中下、学校豈分官公私、斯邦前途誰得想、恐....
「三国志」より 著者:吉川英治
で漢朝というものも、後漢の光武帝が起って、前漢の朝位を簒奪した王莽を討って、再び
治平を布いた時代には、まだ民心にいわゆる「漢」の威徳が植えられていたものであるが....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
く人心|収攬のご器量があるものなれば、さきに鎌倉を陥し、また勅宣の御軍をひきいて
治平の帥にあたりながら、今日まで天下の諸族を、いまだにこんな支離滅裂にはしておき....